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コムローイ祭り後にも便利!ついに見つけたチェンマイ旧市街深夜営業の食堂が陽気すぎた

タイ旅行ライター吉田彩緒莉タイ大好きトラベルライター
ママさんが特に元気

チェンマイ旧市街は夜の店じまいが早すぎる

タイ第二の都市であり、古都チェンマイ。
数ある寺院の中で、チェンマイの中心部、お堀に囲まれた旧市街にあるワットチェディルアンが大好きな筆者は、訪タイの旅に極力訪れるようにしている。そしてなるべくこの大好きな寺院の近くで、ひたすらパワーをいただきたい。

巨大な仏塔がワットチェディルアンの目印。旧市街の中心にある
巨大な仏塔がワットチェディルアンの目印。旧市街の中心にある

この時点で貪欲すぎてワットチェディルアン側からは嫌われていそうだが、とにかく、旧市街のかわいいホテルに泊まることをモットーとしている。
しかし、実は毎回困っていることがある。
パブなどの飲み屋が多いニマンヘミンや、ピン川のリバーサイドは別として、旧市街は寺院観光がメイン。レストランや食堂が恐ろしく早く店じまい。

夜イベントが有名なのに終了時に何も食べられない

毎週旧市街で行われるサンデーマーケットは一応ナイトマーケットだ。それなのに22時頃には撤収が始まり23時頃には屋台の骨組みだけになっていくので「え?買い物に夢中になっていて、最後にご飯食べたかったのに」なんて言う人も多い。
しかもチェンマイは安宿はもちろん、ラグジュアリーホテルでさえ24時間ルームサービス対応ができていないことが多い。とほほほ。

それだけではない。チェンマイの夜イベントと言えば世界的に有名なコムローイ祭りがある。すでに予約をして下調べ中にこの記事に出会った人もいるのではないだろうか?
毎年11月(2024年は11月15(金)16日(土))に行われ、チェンマイの空が幻想的なランタンで埋め尽くされる。『塔の上のラプンツェル』のモデルになったことでタイ好き以外にも知られることとなった。

現地ツアーか日本からのツアーを申し込む人が多いコムローイ祭り
現地ツアーか日本からのツアーを申し込む人が多いコムローイ祭り

以前は旧市街やターペー門でもランタンを上げることができたのだが、過去に多くの火事の事例があり、最近取り締まりが厳しく、複数の大会場でしかこの醍醐味を味わえなくなった。コムローイ祭り専門のツアーやチケットには食事代込みでランタンを上げるまでの間に食事ができる会場もあるが、かなり早い時間に夕食を取ることになる。イベントが終わり、疲労困憊でホテルに戻ったらすでに空腹...。
しかし喜んでいただきたい!
先日チェンマイを訪れた際「え?まさかこんな所に?」というド中心部に見つけてしまった。そう、旧市街のど真ん中にある深夜食堂だ。ああ、これで、安心して旧市街に泊まれる。

まさかの盲点!いつも通り過ぎていた食堂が深夜食堂だった!

その店の名は「Uncle Lam(アンクルラム)」。
チェンマイ旧市街の目玉観光地でもあり、パワースポットとしても知られるワットチェディルアンのすぐそばなので、筆者は何度もこの店の前を通っていた。ナイトマーケットが開催される目抜き通りでもある。
しかし、食事をしようと思ったことはなく、失礼ながら「こんな場所に店を構えるなんて絶対に観光客向けの値段の高い、美味しくないお店なんじゃないの?」なんて思っていた。
なぜならこの店のド近くに、観光客向けなのか?炒め物がどれも同じ味がするという、不思議な店に入ったことがあるからだ(笑)。そこにはもう絶対に行かない!あっ、話がそれた。

3時まで?えっ?3時まで開いてるの?
3時まで?えっ?3時まで開いてるの?

旧市街のホテルで、ハイボール片手にワーケーションしてたら気付けば22時(こら!)。しまった、ここはチェンマイの旧市街のど真ん中だった。もうオワタ...。セブンイレブンなら開いているかな?と、トボトボとホテルを出たところ、「Uncle Lam」から煌々と光が。しかもその看板には堂々と「17時から3時」と書いてあるではないか!

ああ!神様~!いや、「Uncle Lam」様~!アンクルおじさん~!

メニューが多すぎてびっくり

テンション高めのスタッフたちに「どうぞどうぞ!」と招かれ「や、やはり観光客向けか?」とビビるものの、客の中からタイ人の声も聞こたので、とりあえず店内へ。スタッフにも聞こえるくらい、お腹が「ぎゅるるぅ、ぎゅるううう」と空腹を訴えてくるので、今なら観光客向けだろうが、何だろうが何でも食べるけどね!

ところで...

オープンキッチンからいい匂いが
オープンキッチンからいい匂いが

メニューが多すぎっ(笑)!

これだけではなく、メニューが分厚くて、持ち上げたら手が攣りそう。タイあるあるだけど、「じゃあこれ!」とオーダーすると「ないです」と即答されることも多いのだが、こちらの店はどうだろう。この時は一人だったので試せなかったが、今度大食い大酒の同伴者と来た時は、試したいと思った。

エアコンなし扇風機あり。通りを見渡す店内席が心地よい

この店にはエアコンがない。ただ、タイは夜になると扇風機のある場所ならよほどの猛暑以外は快適に過ごせる。この店も店内は快適。

最初は屋内が空いているのに屋外の席をすすめられたのだが、悪気があった訳ではなく観光客が屋台っぽさを求めて外の席を希望することが多いからのようだ。
「屋内が良い」と言うと好きな席を選ばせてくれた。

最初に勧められた席
最初に勧められた席

ゲーンチューターフー(豆腐のクリアスープ)

暑さもあり夏バテ気味な上、少々酔っている今は、さっぱりしたもの、そして野菜が欲しい。こういう時は、スープに限る。
タイでは子どもが飲むこともが多いというゲンチューターフーをオーダー。
ゲーンチューとは、クリアスープのこと。そしてターフーは豆腐。大抵の場合、豆腐、挽肉、野菜、春雨が入っている。ゲーンチューはどこのお店でオーダーしてもそんなに当たりはずれはない。「Uncle Lam」でも、「うわあー、おいしーい!」という事はなくごく普通の味。
しかし、大人が食べると「ぼんやり」とした味わいに感じてしまうゲーンチューが多い中で、この店は焦がしガーリックたっぷり。パンチが効いている。とろみがあり、野菜モリモリ。まさに今胃袋が求めていた味で、身体が「うめぇ~!」と声を上げてくる。

南米のスープ「ソバデアホ」を思い出すガーリックの配合
南米のスープ「ソバデアホ」を思い出すガーリックの配合

ガパオライスは濃いめの味付け

主菜はみんな大好きガパオライス。豚肉をチョイス。タイではガパオライスを注文すると、必ず具材は鳥か豚か(時には牛、シーフードなどがある店も)聞かれるので、鶏肉はガイ、豚肉はムーと答えよう。
この店は写真があるのでオーダーしやすいが、ここでちょいとタイ語のオーダーを伝授。日本人の大部分は「挽肉炒め乗せごはん」だと思っているガパオライス。
ガパオはハーブの名前。「ガパオライス」だと、ご飯とハーブの葉っぱだけ。本気でまずそうだ。
「パットガパオムー(豚肉のガパオ炒め)・ラートカーオ(ご飯にかけて)」とオーダーしよう。もし目玉焼きを付けたければ「カイダーオドゥワイ(目玉焼きも一緒に)」も忘れずに。

え?「Uncle Lam」のガパオライスの味?

キュウリ大好きなので、みずみずしくて泣いた
キュウリ大好きなので、みずみずしくて泣いた

こちらもごく普通の味。とはいえもちろん不味くはない。
他店より、野菜が多く入っていたのが筆者にはうれしかった。玉ねぎ、インゲンそしてガパオ。味が濃いのでそれられたキュウリにつけていただいたりして。

立地の割には料理の値段も高くはない

夜のイベント参加後だけではなく、深夜便着、深夜便帰りにもとても助かる食堂「Uncle Lam」。

筆者はこの日チェンマイ最後の夜だったので、お酒は飲まず(ホテルの部屋で飲んでいた)ソーダ水をオーダーした。

もしビールの大瓶をオーダーしたとしても、300バーツは超えないと思う。この日はソーダ水、料理2品で200バーツは超えていなかった。まあ、普通の値段の普通のタイ食堂だ。立地的に観光客を見込んでいるし、英語が通じるスタッフもいる。

何もかもごく普通だが、深夜営業で朝3時まで旧市街の中心部で営業してくれるなんて、本当に助かる。
※2024年9月現在1タイバーツ4.38円

思い出に残るスタッフの陽キャぶり

通りを眺めていると、楽しかった時間を思い出し「今度はいつ来れるかなあ」とため息。そんな時も、明るく接してくれるスタッフの皆サンの存在がとてもうれしい。
チェンマイひとり旅の良さは、ひとり旅の方が非常に多く、浮かないという点。しかもお店やホテルのスタッフが丁度良い距離感で話しかけてくれるから、寂しくない。

この店はどのスタッフも笑顔で、テンション高め。静かに思い出に浸りたいという人にはちょっとうるさいかもしれないけど、明日帰国と言う筆者には丁度良い心地よさだったので最後に写真をパチリ。

めちゃうれしそう
めちゃうれしそう

何枚か撮影して帰国後拡大したら...撮影中も凄いテンションだった(笑)。

陽キャ
陽キャ

旧市街で深夜営業だけでもすごいこと。生暖かい目で見てあげて

Googleの口コミってとても参考になる。しかしお店の人にとったら脅威にもなる時代。「Uncle Lam」にも筆者が訪れた際の前後の書き込みで、全く違う感想がいくつかあった。オーナーのレスを見ると、人が押し寄せるサンデーマーケット時の対応や、頼りのスタッフが辞めてしまった時期など、対応が著しく変わるときもあるようだ。
でもこれって、この店だけではなくタイあるある。生暖かい目で見てあげてほしい。
旧市街で深夜営業の食堂がどれだけ貴重か、何度も通っているからこそ筆者にはわかる。

Uncle Lam
所在地:68, 1 Rachadamnoen Rd, Tambon Si Phum, เมือง Chiang Mai 50200 Thailand
営業時間:17時~翌3時
Facebook:Uncle Lam

タイ大好きトラベルライター

タイ旅行・タイエンタメ関連ライター。25年前タイにはまり「住んだら飽きるかも?」と1年住んで、ますますハマってしまいタイ大好き病が悪化。タイ関連記事は旅行、映画、ホテル、タイ芸能人・文化人インタビューなど多媒体&多岐に渡る。個性あるタイのホテルが大好きで泊まり歩く日々。特に好きな都市はチェンマイ、チェンライ、カオラック、バンコク、ホアヒン。ライター・編集者歴30年。大手音楽事務所宣伝部を経て某バンドの会報ディレクション、映画情報誌・旅行誌・インバウンドサイト・旅行サイトなど多くの編集部で執筆・編集を行ってきたライター・編集ひと筋のヒト。

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