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NY原油19日:米原油在庫の予想外の増加で急反落

小菅努マーケットエッジ株式会社代表取締役/商品アナリスト
(写真:アフロ)

NYMEX原油9月限 前日比1.82ドル安

始値 42.41ドル

高値 42.68ドル

安値 40.46ドル

終値 40.80ドル

米原油在庫が予想外の増加になったことが嫌気され、急落した。

アジア・欧州タイムは手掛かり難から方向性を欠く展開になったが、ニューヨークタイム入り後に一気に急落した。41.50~42.00ドル水準でストップロスを巻き込むような動きもみられ、年初来安値41.35ドル(8月14日)を下抜いている。米エネルギー情報局(EIA)発表の原油在庫(8月14日時点)が前週比+262万バレルと市場予測に反して増加したことが、強力な売り圧力に直結した。なお製油所向け原油需要は底固く推移しているが、メンテナンスシーズンが近づく中、短期需給の緩和リスクに対する警戒感も強い。前日に当先のサヤ縮小の形で期近限月に対する下げ過ぎ感が緩和していたことも、売り安心感につながった模様。

国際原油需給に関しては特に目新しい進展はみられないが、引き続き過剰供給体制の長期化に対する警戒感も強く、値下げプレッシャーが強い。本日は為替相場がドル安方向に振れたが、需給要因を背景とした売り圧力を相殺するまでの影響力は確認できなかった。

既に需給緩和状態は周知されているが、なお価格低下で需給リバランスを促す必要性が解消されていないことを考慮すれば、戻り売り対応が基本となろう。仮に短期の相場反転があるとすればドル安になる見通し。

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マーケットエッジ株式会社代表取締役/商品アナリスト

1976年千葉県生まれ。筑波大学社会学類卒。商品先物会社の営業本部、ニューヨーク事務所駐在、調査部門責任者を経て、2016年にマーケットエッジ株式会社を設立、代表に就任。金融機関、商社、事業法人、メディア向けのレポート配信、講演、執筆などを行う。商品アナリスト。コモディティレポートの配信、寄稿、講演等のお問合せは、下記Official Siteより。

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