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「ゴジラ-1.0」、放送映画批評家協会スーパー・アワードを2部門で受賞

猿渡由紀L.A.在住映画ジャーナリスト
オスカーを受賞した「ゴジラ-1.0」が別の賞をふたつ獲得(写真:ロイター/アフロ)

 先月のオスカーで視覚効果賞を受賞したばかりの「ゴジラ-1.0」が、またもやトロフィーを獲得した。放送映画批評家協会(Critics Choice Association)が、スーパーヒーロー、アクション、SF、ファンタジーなどのジャンルに対して与えるスーパー・アワードを、2部門で受賞したのだ。

 まずは作品が、最優秀SF/ファンタジー映画賞を受賞。この部門には、「アステロイド・シティ」、「君たちはどう生きるか」、「ザ・クリエイター/創造者」、「哀れなるものたち」と、なかなか質の高い候補作が揃っていた。「ザ・クリエイター〜」が「ゴジラ-1.0」に負けるのは、オスカー視覚効果部門に続けて2度目だ。

 もうひとつはゴジラが、映画に出てくる最高の悪役に贈られる最優秀ヴィラン賞を受賞。この部門のほかの候補は、「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME3」のチュクーディ・イウジ、「M3GAN/ミーガン」のミーガン、「ワイルド・スピード/ファイヤーブースト」のジェイソン・モモア、「死霊のはらわた ライジング」(日本劇場未公開)のアリッサ・サザーランド。

 さらに、神木隆之介がSF/ファンタジー映画の主演男優部門に、浜辺美波がSF/ファンタジー映画の主演女優部門にノミネートされていたが、これらの部門はいずれも「哀れなるものたち」のマーク・ラファロとエマ・ストーンが制した。

「ゴジラ-1.0」「哀れなるものたち」と並び、「ミッション:インポッシブル/デッドレコニングPART ONE」「トーク・トゥ・ミー」も2部門で受賞。「ミッション〜」では、トム・クルーズが最優秀アクション映画主演男優賞、レベッカ・ファーガソンが最優秀アクション映画主演女優賞を受賞。「トーク・トゥ・ミー」は、最優秀ホラー映画賞と最優秀ホラー映画主演女優賞(ソフィー・ワイルド)を獲得した。

1月の放送映画批評家協会賞授賞式に出席した山崎貴監督。このメインの授賞式には外国語映画部門に候補入りしていた(Critics Choice Association)
1月の放送映画批評家協会賞授賞式に出席した山崎貴監督。このメインの授賞式には外国語映画部門に候補入りしていた(Critics Choice Association)

 ほかには、「ジョン・ウィック:コンセクエンス」が最優秀アクション映画賞、「スパイダーマン/アクロス・ザ・スパイダーバース」が最優秀スーパーヒーロー映画賞を受賞。また、マイケル・ファスベンダー(『ザ・キラー』)は最優秀スーパーヒーロー映画主演男優賞、イマン・ヴェラーニ(『マーベルズ』)は最優秀スーパーヒーロー映画主演女優賞、ニコラス・ケイジ(『Dream Scenario』)は最優秀ホラー映画主演男優賞に輝いた。

 放送映画批評家協会は、主に北米がベースの批評家、映画/テレビジャーナリスト約650人が所属する団体。1月に行われるメインの放送映画批評家協会賞(Critics Choice Awards)授賞式はアメリカでテレビ中継されるが、今年で4回目を迎えるスーパー・アワードは受賞結果の発表のみ。「ゴジラ-1.0」は、1月の授賞式でも外国語映画部門にノミネートされていたが、「落下の解剖学」に逃している。

L.A.在住映画ジャーナリスト

神戸市出身。上智大学文学部新聞学科卒。女性誌編集者(映画担当)を経て渡米。L.A.をベースに、ハリウッドスター、映画監督のインタビュー記事や、撮影現場レポート記事、ハリウッド事情のコラムを、「ハーパース・バザー日本版」「週刊文春」「シュプール」「キネマ旬報」他の雑誌や新聞、Yahoo、東洋経済オンライン、文春オンライン、ぴあ、シネマトゥデイなどのウェブサイトに寄稿。米放送映画批評家協会(CCA)、米女性映画批評家サークル(WFCC)会員。映画と同じくらい、ヨガと猫を愛する。著書に「ウディ・アレン 追放」(文藝春秋社)。

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