最新型「CBR1000RR」が正式発表!電制フル装備で上級バージョンも!
先日のトピックスでも予告したとおり、ホンダから新型CBR1000RRが正式発表された。
これはHondaの英国現地法人、ホンダモーターヨーロッパ・リミテッドがドイツ・ケルン市で開催されている「インターモト」にて現地時間の10月4日に発表した最新情報である。
初代から続く「操る楽しみ」を継承しつつ、革新の「トータルコントロール」
今回発表されたのは「CBR1000RR Fireblade SP」と「CBR1000RR Fireblade SP2」の2タイプ。コンセプトとしては、1992年発売の初代CBR900RRから続く「操る楽しみ」を継承しつつも、大幅な軽量化と出力向上、軽快なハンドリングと操縦性を進化。
“公道を走れるMotoGPマシン”として昨年発売され話題となった「RC213V-S」をベースに開発した、総合的な電子制御システムを新たに採用し、さまざまなライディングシーンで操る楽しみの実現をサポートする、としている。
リリースによると、『モードセレクトにより、ライダーの好みや走行状況に合わせて、出力特性を変更できる「パワーセレクター」や「セレクタブルエンジンブレーキ」、「Honda セレクタブル トルク コントロール」のほか、サスペンションを制御する「OHLINS Smart EC」を一括して設定変更可能としている。また、バンク角を検知して優れたコントロール性に寄与する新ABSシステムを搭載。車体の軽量化・最適な車両バランスと相まって、操る楽しみの最大化を意味する、革新の「トータルコントロール」を実現しています』となっている。
スーパースポーツモデルの主流になりつつある、最先端のライディングサポートシステム
つまり、シチュエーションに合わせて選べるいくつかの走行モードがあり、これにより出力特性やエンジンブレーキの効き具合、トラクションコントロールの介入度、コーナリングABSの特性、オーリンズ製電子制御サスペンションのセッティングまでも自動的に調整するというものだ。
走行モードの選択によって、エンジン特性から車体の姿勢変化までをトータルで制御する仕組みは、現行のBMW・S1000RRやドゥカティ・1299パニガーレなどにも採用されている最先端のライディングサポートシステムでもあり、現在のスーパースポーツモデルの主流になりつつあるテクノロジーだ。
それをホンダがしかも後発で投入するわけだから、そのパフォーマンスは如何ほどのものか期待が高まる。
サーキット仕様モデル「CBR1000RR Fireblade SP2」も設定
また今回、さらにサーキット仕様モデルとして「CBR1000RR Fireblade SP2」も発表された。これはSPをベースにサーキット走行やレースでの使用を想定して、吸排気バルブ、燃焼室およびピストンを新設計した新型のシリンダーヘッドを搭載していることに加え、マルケジーニ製アルミ鍛造ホイールを採用しバネ下の軽量化を図るなど、さらなるスポーツ性能の向上が図られているのが特徴だ。
また、さらにサーキット性能に磨きをかける「レーシング・キット」の販売も予定しているという。
これらの情報から推測するに、SP2のエンジンはSP1とは別物に近く、さらなるパワーアップが図られているはず。しかも写真を見ると分かるが、SP2の基本パッケージは保安部品も付いた公道バージョンである。となると、実質的にはSPのさらに上をいくエキスパートライダー向け上級グレードと位置付けていいだろう。その分、価格も相応になりそうだ。
目指すは世界最強スーパースポーツの座
見た目は初代から連綿と続くファイアーブレードのDNAを色濃く受け継ぎつつも、中身は最先端を行く電子デバイスフル装備によって大幅にアップグレードした新型CBR。
MotoGPで培ったテクノロジーと歴代モデルが磨いてきた「トータルコントロール性能」を武器に、狙うターゲットは「世界最強のスーパースポーツ」の座であることは間違いない。
なお、新型CBRの国内発売も計画中とのことなので大いに期待したい。
※原文より筆者自身が加筆修正しています。