日本の感染者数は韓国の3分の1なのに東京がソウルよりも多い不思議!
東京都の感染者が新たに118人増え、4日午後3時現在、累計で892人となった。国内の感染者が3113人なので、東京は国内感染者の27%を占めている。
一方、隣国・韓国の首都・ソウル市の感染者は533人(4日午後3時現在)で、全体(1万156人)の僅か5.4%に過ぎない。
国内の感染者数では日本は韓国の約3分の1に過ぎないのに首都に限っては359人も多いのは何とも不思議な現象だ。
首都で最初に感染者が確認されたのは東京が1月24日で、ソウルは1月23日。ほぼ同時期だった。また、1か月後の2月24日の時点での感染者数は東京の32人に対してソウル31人とこれまたほぼ同数であった。
さらに、それから1か月後の3月24日に東京がそれまででは最多の16人の感染者を確認しても、それでもトータルでは東京(155人)はソウル(330人)の半分以下だった。それだけに簡単に逆転するとは考えられなかった。状況が一変したのは日本政府内で東京五輪の延長方針が固まった3月23日頃からだった。
時系列でみると、3月22日の一日の感染者はソウルの10人に対して東京は2人と、8人も少なかった。しかし、23日にソウルの6人対して東京が16人とひっくり返ると、24日4人対17人、25日13人対41人、26日13人対47人、27日12人対40人、28日17人対63人と東京が増え続け、遂に29日(24人対68人)の時点で全体数でもソウルを抜いてしまった。
翌30日は13人対13人と同数だったものの31日は28人対78人、4月1日は24人対66人、2日は16人対97人、3日は19人対89人、そして4日は20人対118人と、何と約6倍も差がついてしまった。この期間の合計では、ソウルの221人に対して東京は736人と、東京が3.3倍も多い。
ソウルの一日の最多は3月11日の49人だが、それ以降の一週間は12日14人、13日12人、14日9人、15日8人、16日6人、17日13人、18日3人と急降下した。市内の教会で発生した集団感染の影響で3月29日に24人の感染者を確認したが、それでも30人台、40人台になることは一度もなかった。従って、オーバーシュート(感染爆発)もロックダウン(都市封鎖)もせずに済んだ。
東京とソウルの感染者数の逆転現象は両国の一日の感染者数で3月27日から日本が韓国を上回り始めたこととも無縁ではない。
(参考資料:一日の感染者数では日本は韓国を上回ってしまった! 危険信号か?(
国内で最初の感染者が確認されたのが日本は1月16日で、韓国は4日遅れの1月20日だった。2月14日の時点では日本の29人に対して韓国は28人とほとんど変らなかった。
これまた時系列でみると、一日の感染者では3月26日までは韓国のほうが常に日本よりも多かったが、27日に初めて日本(123人)が韓国(91人)を上回ると、以降その差は開き、3月28日から4月3日までの一週間の合計では韓国の730人に対して日本は1931人と、2.6倍も多かった。
肝心の死亡者もソウルのゼロに対して東京は23人に上っている。退院者もソウルの117人に対して東京は69人(4月3日現在)と遥かに少ない。
人口は東京の1395万に対してソウルは974万と4百万人ほど少ないが、肝心のPCR検査では9万5850件対3806件と、東京よりも実に25倍も多い。それでいて、感染者も、死者もソウルの方が少ないという現実を一体、どう理解すれば良いのだろうか。