【川崎市中原区】鳥居が2つあるのはなぜ?初詣で奉賛会の方に聞いた小杉神社の言い伝え
あけましておめでとうございます。
実家で初詣ができなかったので、今年は小杉神社に初詣に行くことにしました。等々力競技場に近いので、フロンターレの必勝祈願でファンの方にもおなじみですよね。
小杉神社は、天照大御神(アマテラスオオミカミ)、日本武尊(ヤマトタケルノミコト)が、境内の天満宮には菅原道真(スガワラノミチザネ)が祀られています。そのため八百万のご利益があるそうです。
2日の15時過ぎに神社に到着したところ、地元住民の方たちが、家族連れや友達同士で次々に初詣にやって来て、常に何組か境内でお参りをしている状況でした。
境内では、小杉神社と書かれたはっぴを着た奉賛会の方が焚火に薪をくべていました。
奉賛会とは一般に社殿や境内の補修をしますが、小杉神社の奉賛会は地域に開かれていて、神社境内で行われる初詣やお祭りなどの行事を小杉地区の町内会の方と協力して催しているそうです。お守りやおみくじを販売しているテントが出ていましたが、そちらも奉賛会と町内会の方々で運営されていました。
やってくる参拝客に「こんにちは」、お参りを済ませた参拝客に「お疲れ様でした」と明るくあいさつをしてくれる姿に、地元の神社の温かみを感じました。
小杉神社には、等々力競技場側の神明鳥居と住宅街側の明神鳥居の、2つの鳥居があります。なぜ小杉神社には2つの鳥居があるのか、言い伝えを奉賛会の方が話してくれました。
昔からこの地にあった杉山神社に、昭和36年10月、多摩川の近くの神明神社が合祀されることになりました。奉賛会の方が18歳の時、曳家(ひきや:歴史的建築物や文化財を解体せずに
そのままの姿で移動すること)によって、まだ藁ぶきだった神明神社がそのままの姿で杉山神社に運ばれてきました。当時は本殿が2つ並んだ状態だったそうです。
地の神様を祀っていた杉山神社に対し、天照大御神を祀っていた神明神社。神社の格としては神明神社が格上だったため、神明神社のあった多摩川の方角に向けて鳥居と本殿を設置することになりました。それが昭和44年9月の再築です。
神明鳥居と明神鳥居は形が違うのはご存じでしたか?神明鳥居が天照大御神を祀り、丸太を縦横に組み合わせたような素朴な形で地面から垂直に立てられているのに対して、明神鳥居は神全般を祀り、笠木が反り返ったデザインで、柱に台石があるのが特徴です。(参考:教えて、お寺や神社さん)2つの神様が祀られているから鳥居の形も異なるのですね。天照大御神は古来から祀られていたので、シンプルな形なのだろう、というお話でした。
境内の小杉神社社殿改築の碑に、小杉神社の記録が刻まれています。
おみくじをひいて、お守りを買って帰りました。
小杉神社にお参りに行かれる際は、ぜひ鳥居の形や碑もチェックしてみてくださいね。地元神社の初詣もいいな、と思えた1日でした。お話聞かせていただいた奉賛会の方、町内会の方、どうもありがとうございました。
Info : 小杉神社
住所:〒211-0068 神奈川県カナガワケン川崎市中原区小杉御殿町1-1010
※お守りやおみくじの販売は16時まで
ホームページは独自のものはみつかりませんでした。参考:神奈川県神社庁