台風18号 週明けに本州へ接近、上陸のおそれも 早めの対策を
台風18号の予想進路が、しぼられてきました。6日(月)にかけて本州へ接近。上陸のおそれもあります。台風は東へ進むほど陸地に近づき、上陸しなかった場合でも、東海・関東にはかなり近づく進路となります。
備えを早いうちに
台風18号は、4日(土)には沖縄の大東島地方に接近。大東島地方では、猛烈な暴風雨と高波になります。
5日(日)には九州の南に進み、6日(月)に本州付近へ。その頃には、上空の強い西風に乗って、秋台風らしくスピードを上げてせまってきます。
暴風のピークは数時間かもしれませんが、雨は長く降り続いて、大雨となる所も出てきます。身の安全を図れる場所にいる、交通の乱れに備える、など基本的な台風対策は、早めに考えておきたいところです。
企業や学校などは、週末の休みに入る前に考えておくのが良さそうです。
■最新の台風予報:http://typhoon.yahoo.co.jp/weather/jp/typhoon/
過去に爪痕を多く残している「18号」
18番は野球でエースナンバーと言われますが、台風でも18号は、迎え撃つ側からすると非常に嫌な相手です。
過去10年でも、3つの台風18号が上陸。
去年の18号は、京都の嵐山で桂川があふれるなど各地で大雨に。初めての特別警報が出ました。
2009年の18号は、東海・関東を中心に暴風雨となり、茨城・千葉の複数か所で竜巻が発生しています。
2004年の18号は、列島を縦断。広島の厳島神社の一部が倒壊したり、札幌では50メートルの暴風で北海道大学のポプラ並木が倒れました。
18号の接近は、おおむね9月~10月。海水温が高く、上空の風の流れ的にも、日本の南で台風が発達しやすい時季なのです。
今回の18号も、十分に危険な勢力です。
思い込みは危険です
5000人以上の死者・行方不明者を出した、1959年の伊勢湾台風の時には、「伊勢神宮があるから、台風は神様のいる所に来ない」という俗説で、進路予想を信じなかった人がいるそうです。
さすがに現代では考えにくいですが、そうとも言い切れない話も聞きます。
たとえば、「気象庁より、米軍の台風予報が当たる」といった話。米軍も気象庁も、過去の台風予報の誤差を公表していますが、どちらが上かは年などによってケースバイケース。平均すると大きな差はありません。
根拠のない思い込みは危険です。様々な情報を見比べるのは大事ですが、先入観を捨てて、より確からしいことをつかんで頂ければと思います。
なお、気象解説者は、日本の気象庁の予報だけでなく、さまざまなデータ等を見比べたうえで、最も起こりやすいこと、可能性の幅などをお伝えしています。