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開幕13連勝のレイズが次に対戦する先発投手は防御率11点台。その次は菊池雄星

宇根夏樹ベースボール・ライター
ワンダー・フランコ(左)とブランドン・ラウ Apr 13, 2023(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 ここまで13試合を終え、タンパベイ・レイズは、まだ一度も負けていない。開幕13連勝は、ナ・リーグとア・リーグにおける最長記録だ。1982年のアトランタ・ブレーブスと1987年のミルウォーキー・ブルワーズに並んだ。他のメジャーリーグを含めても、開幕からさらに長く無敗だったチームは、1884年にユニオン・アソシエーションで20連勝を記録した、セントルイス・マルーンズしか見当たらない。

 4月13日を終え、レイズの32本塁打、101得点、99打点、打率.287、出塁率.364、長打率.576、ISO.289、OPS.940は、どれも両リーグ1位だ。防御率.2.33もトップ。被本塁打6本は、最も少ない。

 もっとも、対戦相手に恵まれたという側面もありそうだ。ここまでにスウィープしてきた4チーム、デトロイト・タイガース、ワシントン・ナショナルズ、オークランド・アスレティックス、ボストン・レッドソックスは、いずれも、現時点の勝率が.390に満たない。レッドソックス以外は、勝率.310未満だ。4チームとも、それぞれの地区で最下位に位置している。

 4月14日から、レイズは、アウェーでトロント・ブルージェイズと3試合を行う。レイズと同じア・リーグ東地区のブルージェイズは、ここまで8勝5敗(勝率.615)。ニューヨーク・ヤンキースと並び、レイズに次ぐ地区2位につけている。

 レイズの先発投手は、14日がドルー・ラスマッセン、15日がジョシュ・フレミング、16日はシェーン・マクラナハンとなる可能性が高い。3投手のうち、ブルージェイズが最も攻略できそうなのは、2試合目のフレミングではないだろうか。

 今シーズンのそれぞれの防御率、0.00、6.43、1.59だけが理由ではない。昨シーズン、ラスマッセンとマクラナハンは、どちらも28試合の先発マウンドに上がり、ともに2.85未満の防御率を記録した。それに対し、フレミングはまだブレイクしておらず、メジャーリーグとAAAを行き来した。また、ラスマッセンは2018年のドラフト6巡目・全体185位だが、その前年に全体31位で指名されている。マクラナハンは2018年の全体31位。フレミングは2017年の5巡目・全体139位だ。

 一方、ブルージェイズの先発投手は、ホゼ・ベリオス菊池雄星アレック・マノーアが予定されている。今シーズンの防御率は、11.17、6.75、4.91。菊池はシーズン初登板が5イニングを投げて1失点、マノーアは3登板の真ん中が7イニングで被安打1本の無失点だが、ベリオスは2登板とも6失点以上(自責点4以上)だ。

 レイズは、ブルージェイズとの3試合を終えた後、4月17日~19日にシンシナティ・レッズ、21日~23日にシカゴ・ホワイトソックスと顔を合わせる。21日まで無敗のまま勝ち続けると、開幕20連勝となり、139年前のマルーンズと並ぶ。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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