台湾プロ野球に新規参入した台鋼ホークスのトライアウトにあの日本人も!!
昨年6月に台湾プロ野球への新規参入が内定した台湾鉄鋼グループが親会社の台鋼ホークスは、今季は二軍リーグに参加。来季からの正式参入を前に、ドラフトや拡大ドラフトなどで新たな戦力を確保しているが、このシーズンオフも横浜DeNAを自由契約になった左腕の笠原祥太郎、広島と埼玉西武に在籍した右腕デュアンテ・ヒースなど外国人も補強している。
さらに、11月29日にはトライアウトを実施。日本在住の選手に向けても積極的にアピールしていたため、約10名の日本人選手が受験した。台鋼ホークスは、中華職棒大連盟(CPBL)職員から転身した劉東洋ゼネラル・マネージャーが日本の関西大卒で、日台のプロ球界で投手、指導者として実績のある横田久則が投手コーチを務めるなど、日本とも縁のある球団として関心を集めている。
午前9時30分にスタートしたトライアウトでは、参加選手が弾道測定器による球質や打球速度の測定も行ないながら実技テストを実施し、元巨人の広畑 塁捕手、このオフに広島を自由契約となった行木 俊投手らが契約に向けてアピールした。
また、トライアウト開始前、台鋼ホークスのスタッフがどうもそわそわしていると感じていたら、劉GMが「井端監督がいらっしゃるんです」と。今秋から侍ジャパンを率い、初陣のアジア・プロ・チャンピオンシップで全勝優勝した井端弘和監督と吉見一起コーチも視察に訪れた。井端監督は、台鋼が結成直後に臨時コーチを務めた縁もある。劉GMは言う。
「先日の拡大ドラフトでは富邦ガーディアンズから元埼玉西武の郭俊麟投手を獲得し、埼玉西武を自由契約になった張奕投手も合流した。張奕投手の入団は来年のドラフトを経なければなりませんが、戦力は着実に整ってきていますので、日本の野球ファンの皆さんにもぜひ注目していただきたいです」
チームはアジア・ウインター・ベースボールにも参戦しており、NPBからエントリーした2チームには連勝。唯一、敗れた日本の社会人選抜との再戦となった11月30日の対戦は1対1で引き分け、ともに3勝1敗1引き分けで首位に並んでいる。台湾プロ野球は八百長問題などもあって一時は低迷したが、2020年には味全ドラゴンズが1999年の解散以来再加盟するなど、来季は6チームでペナントレースが行なわれる。横田コーチが2003年に16勝で最多勝利投手になったような、日本人の活躍は見られるだろうか。