NY原油4日:反落、株安が嫌気され戻り売り優勢に
NYMEX原油10月限 前日比0.70ドル安
始値 46.68ドル
高値 47.23ドル
安値 45.71ドル
終値 46.05ドル
世界的な株安傾向が嫌気され、反落した。
アジアタイムから戻り売り優勢の展開となり、マイナス圏での取引が目立った。原油需給に特に目新しい材料などが浮上した訳ではないが、欧米株の軟化が素直に嫌気され、前日の株高連動の上昇地合を否定する形で、マイナス圏に沈んでいる。株価上昇の支援がなければ、国際原油需給の緩和状態が改めて警戒され易く、引けにかけて下げ幅を拡大する展開になった。
9月3日にはベネズエラとロシアの首脳会合が開催されたが、ロシア側は減産を行う意向を有していないことを明らかにしている。ベネズエラはロシア側に更に提案を行う意向を示しているが、石油輸出国機構(OPEC)とロシアの協調減産というサプライズ・シナリオが後退していることもネガティブ。
米ベーカー・ヒューズ社によると、米石油リグ稼動数は前週比-13基の662基と大きく減少している。ただ、既に米国内産油量の伸び悩みなどでその兆候は確認されていたこともあり、マーケットの反応は限定された。
目先は株価次第の不安定な相場展開になり易いが、需給面からの支援がみられない状況に変化は生じていない。為替も緩やかなドル高傾向にあり、原油相場の反発力は限定される見通し。なお、株価が主導権を握った相場展開になっているが、需給リバランスの必要性がこれによって薄れた訳ではなく、今後は株価動向のインパクトが限定される動きと連動して、徐々に戻り売り優勢の地合に回帰する可能性が高い。