ソーシャルメディア上にどのような事柄を投稿しているのか、アメリカ合衆国の子供達の事情をさぐる
ソーシャルメディア(SNS)上には多様な内容を投稿できる。好奇心旺盛な子供達はどのような事柄を投稿しているのだろうか。アメリカ合衆国の実情を、同国の民間調査会社Pew Research Centerが2018年11月に発表した調査報告書「Teens' Social Media Habits and Experiences」(※)の内容から確認する。
子供達は普段からソーシャルメディアにどのような事柄を投稿しているのだろうか。内容面の区分でいくつかの選択肢を提示し、当てはまるものを複数回答で答えてもらった結果が次のグラフ。もっとも多いものは自分の実績や成果などで49%となった。
「実績、成果」の具体的な説明は質問票にも報告書にも無いが、例えば完成したプラモデルや料理を披露したり、歌を歌ったり、考えた結果をまとめてレポートにしたりなど、色々なスタイルによる披露が考えられる。いわゆるインスタ映え的なものを狙った写真の投稿も該当するだろう。
次いで多いのは家族についてで44%。さらに自分の感情、思ったことが34%、そして日々の生活の内容が22%と続く。多分に身近なこと、感情的な事柄を投稿する傾向があるようだ。
プライベート的な話であろう「個人的問題」は13%。そして宗教的思考、政治的思考は1割前後。年齢を考えれば宗教や政治にかかわる問題をソーシャルメディアに投稿することはあまり無い実情は、それほど不思議な話では無い。
これを男女別・年齢階層別に区分して再集計したのが次のグラフ。
傾向としては年下よりは年上の方が、男性よりは女性の方が、個々の項目では投稿する人の割合が高くなる。実際、具体的回答値の合計を計算すると、男性は13~14歳で143%だが15~17歳では162%、そして女性は13~14歳で163%だが15~17歳では243%となっている。
特に女性は「実績、成果」や家族のこと、「感情、思ったこと」、そして日々の生活(15~17歳のみ)についての回答率が高い。中でも女性の15~17歳は飛び抜ける形で高い値を示している。報告書でも「年上の女性はさまざまなテーマについて投稿する傾向が強い」と説明している。元々男性と比べて女性の方がコミュニケーションを好む傾向があるからなのか、それとも早熟だからなのかもしれない。
他方男性では年上でも年下と比べてあまり値は伸びず、個人的問題や政治的思考では逆に値を落としている。シャイな部分があるからなのだろうか。
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※Teens' Social Media Habits and Experiences
2018年3月7日から4月10日にかけてアメリカ合衆国に在住する13~17歳の男女に対してインターネット経由および電話による通話で実施されたのもので、有効回答数は743人。国勢調査などの結果に基づきウェイトバックが行われている。なおソーシャルメディアの利用者は720人。
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(注)今記事は【ガベージニュース】に掲載した記事に一部加筆・変更をしたものです。