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台風の備えはペットにも!犬や猫がいる家庭で気をつけたいポイント

松永由美ペットケアアドバイザー|ペットロスカウンセラー

台風10号が日本に上陸し、広い範囲で備えが必要となっています。テレビでニュースなどを見ていると、街のみなさんはさまざまな備えをしているようですね。しかし、犬や猫がいるご家庭では人はもちろん、ペットのための備えも必要となってきます。今回は犬や猫のいるご家庭で備えたいポイントをお話します。

ペットのための備え1:外に出さない

まず、大前提として、ワンちゃんや猫ちゃんは外に出さないようにしましょう!台風による強風で飛んでいってしまい、ケガや迷子につながる危険があります。

最近ではワンちゃんを外で飼育しているご家庭は減っていますが、「うちの子は散歩の時でないとおしっこやうんちをしない」という方も多いですよね。おしっこやうんちを我慢すると、膀胱炎や便秘につながってしまうので、これはこれで大変危険です。

できるならば台風の来ている間はペットは外に出さないほうがいいのですが、どうしても外でしか排泄できない子の場合、お住まいの地域の注意報や警報の様子などをよく確認し、雨風や弱まっているタイミングを見計らって外に連れ出してください。

散歩はワンちゃんにとってストレス発散・運動不足解消になる重要なことではありますが、命よりも大切なものはありません。おしっこやうんちが済んだらすぐに家に戻るようにしましょう。

ペットのための備え2:体調悪化に注意

低気圧によって頭痛を起こしやすい体質の人も多くいますが、犬や猫でも台風などで発生する低気圧によって体調を悪化させることがあります。

気圧が下がると血管が膨張して、血液の循環が悪くなります。持病のない子でも血流不良によって元気がなくなってしまうこともありますが、特に注意したいのは、子犬や子猫・老犬や老猫・持病のある子たちです。

子犬や子猫・シニアの子たちは免疫力が低く体力もないため、ほんの少しのきっかけが大きなダメージとなってしまうことがあります。体調が悪化するのも早いので、最悪の場合には死に至ることも…。台風の近づいて来ている間、もしペットの異変を感じたら早めに動物病院を受診しましょう。

持病のある子たちの場合は低気圧によってさらに症状が悪化したり発作が起きたりする危険が増します。かかりつけの獣医師さんと相談し、前もって追加の薬を出してもらうなどの対策も必要かもしれません。

ペットのための備え3:窓ガラスでのケガや逃走に備える

台風によって起こる強風は、軽いものが当たっただけでも窓ガラスが割れるほどの威力をもっているそうです。

もし、室内のペットが窓の近くにいる時にガラスが割れたらどうなるでしょうか?ペットがケガをしてしまうのはもちろん、ガラスが割れたことによって驚き、パニックを起こした犬や猫がそのまま室外へ飛び出してしまうかもしれません。

窓にはあらかじめ飛散防止シートを貼ったり、シャッターを閉めておいたり、窓ガラスが割れない対策を行いましょう。

怖がりの子の場合、風の音がストレスになってしまうこともあるので、窓から離れた場所で過ごさせるといいかもしれませんね。

ペットのための備え4:同行避難についてリサーチする

台風の被害によっては近くの避難所へ家族で避難することになるかもしれません。そうなった場合は、自宅の犬や猫も一緒に行くのか・もしくは留守番をさせておくのかも決めなくてはなりません。

もし一緒に避難所へ行くことになったのであれば、ペットのためのごはんなどはもちろん、さまざまな準備が必要となってきます。

また、ペット同行を可としている避難所であっても、アレルギーなどの問題から飼い主さんと同じ部屋で過ごせるという場所はまだ少ない状況です。避難所に着いたらキャリーバッグごと他の部屋で待たせておかなくてはいけない場合も多いので、長い時間キャリーバッグの中にいても不安にならない工夫なども大切です。

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防災で大切なのは「こうなるかもしれない」と常に危険を予測し行動することです。備えたことが取り越し苦労になったとしても、それはそれで「いつかのための防災訓練になった」と考えればいいのですからね。

飼い主さんご家族はもちろん、ペットたちの安全や健康もしっかり守っていきましょう!

※記事内容には個人の感想や見解を含みます。
※記事に含まれる内容は執筆当時の情報であり、現在と異なる場合がありますのでご了承ください。

ペットケアアドバイザー|ペットロスカウンセラー

トリマーでしたが、愛犬を亡くしたことをきっかけにペットロスカウンセラーなどの動物関連資格を取得。現在は、ペット関連メディアへの記事や台本の提供・ペットロスカウンセリング・ペットショップでのお世話スタッフなど、動物に関する活動を多数行っています。保有資格:愛玩動物飼養管理士2級・ペットセーバー・動物介護士・ペット終活アドバイザー・動物健康管理士など。

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