南西諸島でまた降雪か?
また非常に強い寒気が日本の上空に流れ込んできている。すでに気象庁は全般気象情報を発表し、国土交通省も大雪に対する緊急発表を行って、警戒を呼びかけている。広い範囲で、大雪や厳しい寒さに警戒が必要だが、この冬の寒気は、西日本の方で大きく南下する、西廻りの入り方をするケースが多い。そして、今回の寒気は奄美や沖縄など、南西諸島まで南下してくる勢いだ。そこで、一昨年の1月下旬、奄美で115年ぶりの雪を観測、沖縄本島でもみぞれが観測されたときの寒気と比較してみた。
石垣島と奄美大島の名瀬の2地点で、2016年の1月23日から25日の3日間の観測と、今年の2月5日から7日の3日間の予想を比較。青線は上空約5000m、赤線は上空約1500mの気温で、点線が2016年、実線が今回のものだ。
上空約5000mの気温は、雲、特に積乱雲の発達と関連が深い。石垣島でも名瀬でも、今回の方が気温が低く、一昨年よりも積乱雲が発達しやすいことが考えられる。激しい降水や落雷、竜巻のような突風や強風、場合によっては雹が降るかもしれない。
上空約1500mの気温は、地上の気温と関係が深く、降水があった場合に雪になるか雨になるかも左右する。石垣島では一昨年よりも高く推移しそうなので、降水は雨だと考えてよさそうだ。一方、名瀬では一昨年よりも気温が低く、雪になる目安であるマイナス3℃を下回る。ひょっとすると、奄美では山間部を中心に、雪になるかもしれない。
いずれにせよ、南西諸島でも厳しい寒さは免れない。石垣島測候所の第2代所長岩崎卓爾の著作の中に、魚の凍死についてまとめた表がある。
(「岩崎卓爾一巻全集」より)
この資料によれば、最低気温が10℃を下回ると、凍死した(仮死状態か)魚が海岸で見られることがあるようだ。今週、ひょっとすると…。