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BMW史上最大1800ccボクサー搭載の「Concept R 18」公開! 2020年に市販化も

佐川健太郎モーターサイクルジャーナリスト
BMW Concept R18 写真出典:Webikeバイクニュース

史上最大のフラットツイン

BMWから新型フラットツインエンジンを搭載したカスタムコンセプトモデルが登場した。イタリアのコモ湖畔で毎年5月に開催されるヒストリックカー&モーターサイクルの祭典、ヴィラ・デステでヴェールを脱いだ「Concept R18」はBMW史上最大の排気量のボクサーエンジン(水平対向エンジンの愛称)を搭載したビンテージ風のカスタムクルーザーだ。

歴史上の名車「R5」を現代に再現

BMWの伝説的スポーツボクサー「R5」の誕生から80年後の2016年に発表されたコンセプトモデル「R 5 Hommage(オマージュ)」は2017年の大阪モーターサイクルショーにも参考出品され注目を集めたことは記憶に新しい。今思えばそれは「Concept R18」を迎えるための前奏曲だったわけだ。

近年のクルーザーセグメントにおける排気量の拡大に呼応するように、「Concept R18」にも新設計の空冷水平対向2気筒OHV排気量1800ccの巨大なボクサーエンジンが与えられている。これは500ccだった初代「R5」を現代の基準で解釈した結果。つまり、当時のインパクトを現代に再現するために史上最大のボクサーが必要だったということだ。

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エンスーには堪らない50年代オマージュが随所に

デザインもユニークで、ロー&ロングな巨体に合わせてホイールもフロント21インチ、リア19インチと異例の大径サイズでしかもクラシカルなワイヤースポーク仕様。フィッシュテールの2本出しエキゾーストやティアドロップ型タンク、50年代のBMWを彷彿させるボッシュ風LEDヘッドライトやハンマー加工されたレザーのサドル型シート、一見リジッドに見えるカンチレバー式リアショックを採用するなど、カスタムテイストに溢れる作りだ。

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そして何と言っても、BMWたる証としてのボクサーエンジンの圧倒的な存在感。車体の側面に張り出した2本の巨大なシリンダーブロックそのものが、デザイン上のシンボリックなアクセントになっていることは言うまでもないが、加えてポリッシュ仕上げの豪華なアルミ製シリンダーカバーと空冷を象徴する深く刻まれたフィン、ライダー目線から見えるOHV由来のプッシュロッド、そして剥き出しのオープン・シャフト・ドライブなど、BMWエンスーには堪らない本格的ヘリテージスタイルに仕上げられている。

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ライバルはもちろんハーレー!?

ヴィラ・デステのイベント会場で「Concept R18」は観客から熱狂的な歓迎を受けたようだが、さらに衝撃的なのは2020年には量産型クルーザーとしてリリースすることが発表されたことだ。狙いはもちろん、ビッグクルーザーの主戦場である米国だろう。ご存じお膝元のハーレーが仮想ライバルであることは、エンジンレイアウトと排気量(ビッグツイン系)とプロポーションを見ても明らかだ。

今のところ、量産市販モデルの発売時期や価格は明らかにされておらず、ましてや日本導入があるかどうかも分からないが、夢のあるモデルであることは確か。また、欧州の情報筋によると2020年後半にもコンセプトから派生した最初のシリーズが登場する見込みだとか。

「BMWはやはり空冷ボクサーだよな!」という信念を持ったエンスーは世界中に多く、彼らの憧れに正面から応える堂々のフラッグシップモデルとなることを期待したい。

The new Concept R 18 roars into life.

出典:Webikeバイクニュース

モーターサイクルジャーナリスト

63年東京生まれ。早稲田大学教育学部卒業後、RECRUITグループ、販促コンサルタント会社を経て独立。趣味が高じてモータージャーナルの世界へ。編集者を経て現在はジャーナリストとして2輪専門誌やWEBメディアで活躍する傍ら、「ライディングアカデミー東京」校長を務めるなど、セーフティライディングの普及にも注力。㈱モト・マニアックス代表。「Webikeバイクニュース」編集長。日本交通心理学会員 交通心理士。MFJ認定インストラクター。

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