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KTMの最新「DUKEシリーズ」試乗! 攻めるほどに楽しい超ネイキッドの魅力

佐川健太郎モーターサイクルジャーナリスト
KTM DUKEシリーズ2018プレス向け試乗会

KTMのDUKEシリーズの試乗会が筑波サーキットコース1000で開催されましたので、速報でお伝えしたいと思います。

DUKEシリーズといえば、かつてはエンデューロモデル由来の変わり種モタードという印象が強かったのですが、20年の歳月の中で幾多の改良を経て大幅に進化。今やKTMのオンロードモデルの屋台骨とも言える看板モデルへと成長しています。

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その最新ラインナップである2018モデルの注目モデルは、何といっても790DUKEでしょう。KTM初の並列2気筒エンジンを搭載し、その俊敏なハンドリングから「SCALPEL(外科用メス)」の異名をとる期待のミドルネイキッドです。

ただ、790については先に行われた海外試乗会の試乗レポートで詳細をすでにお伝えしていますので、今回は割愛させていただき他のモデルの印象などをお伝出来ればと。

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250DUKE 性能を出し切って楽しめる

いわゆるスモールDUKEシリーズと言われるラインの中で、今回は125DUKEを除く2モデルに乗ることができました。パワフルな水冷単気筒エンジンをスチールトラスフレームに搭載する基本構造は共通ですが、排気量の違いによって乗り味もだいぶ異なります。

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▲250DUKE

250はエンジンに対して車体が勝っている印象で、サーキット走行では常にアクセル全開に近い感じです。高速の1コーナーなどはほぼノーブレーキで飛び込めるし、しっかりとした剛性の車体と前後WPサスペンションがその遠心力を受け止めてくれます。マシンの性能を出し切って走れる気持ち良さ、扱いやすさという点ではベストでしょう。

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▲250DUKE

 

390DUKE 緊張感ある走りが玄人好み

一方、390は250と車体は共通ですが、最高出力は44psと250(30ps)のおよそ1.5倍です。それでいて車重はたった2kg増の149kgですから、その走りは言わずもがな。パワーウェイトレシオの違いによって、見違えるようにキビキビとした元気な走りと俊敏なフットワークが楽しめます。

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▲390DUKE

250がのんびりとした平穏なバイクに思えるほどですが、逆に言うとコーナー手前でしっかりブレーキを使うとか、スロットルの開け方に繊細さが必要とされるなど、速く走らせようとするとある程度のテクニックが必要になってきます。その意味で、250はビギナーから幅広い層が対象、390はより玄人好みのマシンと言えそうです。

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▲390DUKE

ちなみに390はスラントした大型LEDヘッドライトとTFTフルカラーディスプレイが装備されるなど高級感のある装備が特徴ですが、両モデルともスペック的にはカラーを含めて2017モデルから変わっていません。

 

1290スーパーDUKE R アグレッシブ極まりない走りが楽しい

2017モデルでフルチェンジした1290スーパーDUKE RはKTMロードスポーツモデルの最高峰モデルです。

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▲1290 SUPER DUKE R

研ぎ澄まされた筋肉質のボディと最高出力177psのピークパワーに200kgを切る車重など、まさに闘うためのマシン。セグメントとしては敢えて「メガファイター」と言いたいです。

アドベンチャー系で熟成を重ねた水冷75度Vツイン1301ccの通称LC8エンジンはとにかく強烈で、2速で最終コーナーを立ち上がって加速していくと普通にフロントが浮き上がってきます。

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▲1290 SUPER DUKE R

それを制御する電子デバイスもボッシュの最新式で、スーパーモトモードを含むライドモードにトラクションコントロール、コーナリングABS、などテンコ盛り。爆発的な加速フィールととても1.3リッタークラスとは思えない軽快さで、この日も他のモデルを圧倒する走りを見せていました。

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▲1290 SUPER DUKE R

 

1290スーパーDUKE GT 快適ツアラーなのにサーキットも得意

そして、最後に乗ってビックリしたのが1290 スーパーDUKE GTです。Rの動力性能とフットワークはそのまま、タンデムで丸1日走り続けられる快適性能を与えたというGT。

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▲1290 SUPER DUKE GT

乗り心地の良い大きめのシートと楽なライポジ、ウインドプロテクションに優れるスクリーンとカウル、そして23リットルの巨大タンクを持ちながらも車重はR+10kgという軽さ。

見た目の凄いボリューム感に圧倒されますが、実際に乗ってみるとサーキットでもRを追い回せるほどのスポーティな走りを見せてくれました。

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▲1290 SUPER DUKE GT

さすがは「READY TO RACE」をスローガンとして掲げるメーカーだけのことはあります。スモールネイキッドからメガスポーツツアラーまで、ジャンルは違えど「本気で走りを楽しむ」という、KTMの一貫したコンセプトを再認識したサーキット試乗会でした。

出典:Webikeバイクニュース

モーターサイクルジャーナリスト

63年東京生まれ。早稲田大学教育学部卒業後、RECRUITグループ、販促コンサルタント会社を経て独立。趣味が高じてモータージャーナルの世界へ。編集者を経て現在はジャーナリストとして2輪専門誌やWEBメディアで活躍する傍ら、「ライディングアカデミー東京」校長を務めるなど、セーフティライディングの普及にも注力。㈱モト・マニアックス代表。「Webikeバイクニュース」編集長。日本交通心理学会員 交通心理士。MFJ認定インストラクター。

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