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二重敬語&謙譲語と尊敬語の混在表現に要注意!目上の人に使うべきではない誤った敬語とは?

おやさいなおライター┃正しい日本語レッスン

こんにちは。ライターのおやさいなおです。突然ですが、みなさんは正しい敬語を使えていますか?

もしかしたら、「敬語にはちょっと自信がないかも…」「なんとなくで使っているかも…」という人もいるかもしれませんね。

今日は、そんな人にとってはきっと役立つ、避けるべき「二重敬語」&「謙譲語+尊敬語の混在表現(俗に“ねじれ敬語”と呼ばれることも)」についてレクチャーしていきます!

これを読めば、あなたの「敬語力」がワンランクアップするかも?

まずは、以下の会話を読んでみましょう。

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部下(くまくん)の敬語でおかしなところは・・・?
部下(くまくん)の敬語でおかしなところは・・・?

くまくん「課長!部長がお呼びです」

うさ課長「あら、くまくんありがとう。部長何かおっしゃってた?」

くまくん「明日のプレゼンの件を確認したいと申されていました。会議室Aでお待ちになられているようですよ」

うさ課長「くまくん…、あなたには、ちょっと敬語のお勉強が必要ね」

くまくん「エッ…?」

さて、みなさんはくまくんの敬語のどこがどう間違っているか分かりましたか?

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①申される:謙譲語+尊敬語のためNG

「申されていました」という表現は、

「言う」の謙譲語「申す」+尊敬の意味をもつ助動詞「~れる」

という形です。謙譲語+尊敬語が混ざった形というちょっとおかしな、ねじれた表現になっていますね。

尊敬語が混ざっていようと、敬語表現において、相手の行動に対して謙譲語を使うのはNGです。

×「申される」

⇒〇「おっしゃる」

もしくは「言われる」、「~と仰せ」という表現もありますよ(例:部長が明日のプレゼンの件を確認したいと仰せでした)。

ほかにも上記と同じように、相手の行動に対して謙譲語を使うような表現はNGです。

たとえば・・・

×「明日は弊社に伺ってください
⇒〇行かれてください、お越しになってください、いらっしゃってください
×「ぜひこの資料を拝見されてください
⇒〇ご覧になってください

私は、実際に目上の人に「拝見されてください」と言っている人を見たことがあるのですが、「拝見」「拝読」「拝聴」等は、自身の行動に対して使う謙譲語です。こんな言い回しをされたら、「敬われているの、敬われていないの、どっち~!?」と混乱してしまいそうですよね。

「なんとなくかしこまった場面で使う敬語」とひとくくりにせず、「謙譲語」「尊敬語」をしっかり覚えて使い分けたいものですね。

②お待ちになられる:二重敬語のためNG

こちらはいわゆる二重敬語にあたるためNGです。

「お待ちになられる」という表現は、

「待つ」の尊敬語「お待ちになる」+尊敬の助動詞「~れる」

という形ですね。これは尊敬語にさらに尊敬語の助動詞がくっついており、「二重敬語」と呼ばれるNG表現なのです。

正しくは「お待ちになる」(もしくは「待たれる」でも〇)です。

同様に、下記の3つも同じ考え方でNGのため、ここで覚えてしまいましょう!

×「お越しになられる」「お読みになられる」「ご覧になられる」
⇒○「お越しになる」「お読みになる」「ご覧になる」

では、「お召し上がりになる」はいかがでしょうか?実はこれは二重敬語。

「えっ?『お召し上がりになる』って『食べる』の尊敬語でしょ?」と思った方は、ちょっと惜しい。「食べる」の尊敬語は「召し上がる」(もしくは「おあがりになる」)なので、「お召し上がりになる」は二重敬語なのです。

ただし、近年は習慣として許容されつつあると文化庁が認めている表現のため、多くの場面において、「お召し上がりになる」は使っても問題ないでしょう。ただ、「お召し上がりになられる」「召し上がられる」は避けた方がベター。二重敬語にさらに敬語を重ねた、いわば三重の敬語なので、過剰な敬語という印象が強くなります。

まとめると・・・

<食べる>
×お召し上がりになられる、召し上がられる
⇒〇召し上がる、おあがりになる
 △お召し上がりになる
※「お召し上がり~」も二重敬語だが近年は許容されているため可

最後にもう一つ!間違えやすいのがこちら。

<言う>
×おっしゃられる
⇒〇おっしゃる

「おっしゃられる」を使っている人、あなたの職場にもいませんか?個人的に、尊敬の「~れる」を付けてもそこまで文字数が多くならないからか、かなり多くの人が間違って使っている印象です。

「以前~とおっしゃられていましたよね?」、「今社長がおっしゃられましたように~」などといった表現を聞くこともあるかもしれませんが、「~れる」をつけなくても、「おっしゃる」は「言う」の立派な尊敬語。ぜひ余計な「~れる」を付けないよう、気を付けてみてくださいね。

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いかがでしたか?この記事を読んで、少しでも学びがあればうれしいです。正しい敬語を学べば、ビジネスパーソンとしてワンランク上の自分になれること間違いなし◎目上の人とも自信をもって会話ができるかもしれませんよ♪

<参考>

文化審議会答申「敬語の指針」(平成19年2月2日)

ライター┃正しい日本語レッスン

国語・日本語好きのWebライター┃保有資格:校正士、中学校・高等学校教諭一種免許状(国語)┃元編集者┃明日から使える正しい日本語の知識をわかりやすく発信中┃ビジネス敬語や日本語の「あれ、なんだっけ?」「これ、どうしたらいいの?」を1つでも多く解決できるよう、活動していきます┃趣味:イラスト、語彙力アップ

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