【神戸市】戦災、震災くぐり抜けたレトロ建築「旧岡方倶楽部」。今春の改修工事前に一般公開中です!
◆改修工事が決まっている国登録有形文化財
兵庫区本町にある国登録有形文化財である「旧岡方俱楽部」は神戸大空襲や阪神・淡路大震災をくぐり抜けたレトロ建築が目を引く洋館です。
こちら今春に改修工事が予定されており、2025年度中に「(仮称)神戸市歴史公文書館」として生まれ変わることとなっています。
歴史的公文書などの保存、整理、修復を目的としており、また市民への閲覧提供の場としても利用を予定しています。
すでにこのような案内も出ていました。
まもなく築100年となる現在の姿を多くの方に観ていただこうと、「よみがえる兵庫津連絡協議会」が中心となり、2024年3月20日(水)~24日(日)一般公開がされています。
◆神戸らしいレトロな洋館
旧岡方俱楽部は1927年に「兵庫商人」の社交場として開かれたそうです。当時岡方は海運・陸運の要所として、大変栄えたと言われています。そもそも「岡方」とは、江戸時代に大阪の奉公所が兵庫津を管轄するために「南浜」、「北浜」と共に行政区分した名称だそうです。
石造りの建物、階段の手すりのカーブが美しい。
中も重厚感のある趣です。
何気ない窓枠もオシャレです!
古典様式とアール・デコの混合したたたずまいは、まさに神戸らしく。
中央区の旧居留地の建物と似ているように感じます。
◆懐かしい写真たち!
二階では懐かしい写真のパネル展示がされています。
横書きの文字が右から書いてあったり、路面電車の写真も!
地元のご年配の方々でしょうか。
横から「なつかしい!」という歓声が聞こえてきました。
◆兵庫津を知る講演会へ
三階では入口にも案内があった通り、13時半より日替わりの特別講演会が行われていました。
初日20日のお題は『兵庫津ミュージアム学芸員がかたる江戸時代の「岡方」』です。
兵庫津の歴史背景から住民の暮らしぶりなど、50人以上の方が熱心に耳を傾けていらっしゃいました。
ちなみに当時の兵庫津住民の職業別割合ですが、船乗りこと、水主(かこ)が一番多かったそうです。
確かに、近くには「北前船水揚げ地」跡があります。
◆3月21日~24日講演スケジュール
3月21(木):「建築史から見た岡方倶楽部」
3月22日(金):一般参加の神戸学院大学公開ゼミ
3月23日(土):ゲストを招いて兵庫津再生についての車座討論会
3月24日(日):今後の岡方俱楽部の在り方についての車座会議、が予定されています。
まさに兵庫津の歴史である「旧岡方俱楽部」には地元の熱い思いが結集しています。兵庫津のランドマークとして新しく生まれ変わる「旧岡方俱楽部」も楽しみです!
■旧岡方俱楽部
住所:神戸市兵庫区本町2丁目
期間:3月20日(水)~24日(日)
時間:10時~17時
入場無料