【河内長野市】17日も実施!みんなで描こう猫の絵プロジェクトで、長野商店街を昔のように賑やかにしよう
「昔は人がいっぱい詰めかけて、道を歩くのも大変やった」河内長野駅前の長野商店街西商栄通りにある平尾商店さんを以前ご紹介したことがありますが、そのときに伺った話です。
今は文字通りのシャッター街となっている長野商店街西商栄通りも、70年代くらいまでは個人商店が連なり、近隣からたくさんの人たちが買い物を楽しんでいました。
2年前に私が初めて長野商店街西商栄通りを歩いたときには、予想以上のシャッター街の状況に、正直なところ少し暗い気分になったものです。しかしそれは、コロナ禍の真っ只中で、外見上だけの話だったようです。
実際のところ、長野商店街西商栄通りでは、その活性化のためにいろんなことにチャレンジしているようです。映画館跡を活用したにぎわいプラザ、さらに画像の醤油蔵だった上堂本店さんなど、積極的にイベント等をして商店街に人を集める動きを行なっています。
それとは別に、長野商店街西商栄通りの中にある元電気店だった場所が、再び動き出していました。12月3日、10日、11日そして今度の土曜日の17日に、みんなで猫の絵を描くというイベントを行っているのです。
NPO法人 AREA Renovation(外部リンク)さんが行なっているイベント。気になったので、さてどのようなものか、実際に見にいってみました。
私が取材したのは11日日曜日。次のイベントが行われていました。
- 10:00~ おっきな壁にネコを描こう!WS(ワークショップ)
- 13:00~ ペイントWS
明日17日土曜日も同じスケジュールで開催されます。
このイベントの参加費はもちろん無料ですし、別に開始時間の10時ちょうどに行く必要はありません。自由に参加できて、途中で入場も退出もできます。
私が11時前に会場の中に入ると、みんなが壁にねこの絵を描いているところでした。
こちらの絵の具から好きな色を選んで、ねこの絵を描いていきます。
紙に描く絵ではなく壁に描きますから、参加する際の注意点として、汚れても良い服装で来てくださいということでした。
このイベント担当のTSUJINO,CHISAさん(外部リンク)がいらしたのでお話を伺うと、これはTSUJINOさんと、イグアナ大佐さん(外部リンク)、谷口公太さん(外部リンク)の3人のアーティストによるコラボチームが主体となって任されたイベントです。
それに加えて、七つ辻交差点にあるアート教室「マルコ」(外部リンク)さんが、絵の指導に加わっていました。
クリエイターチームは、このイベントの主催者であるNPO法人 AREA Renovation(外部リンク)さんの依頼で協力しています。長野商店街の活性化を目的に作られたAREA Renovationは10人の理事で構成されており、6人のコアメンバーで運営されております。
コンサルタントでNPO法人みんなの未来かいたく団(外部リンク)の児島代表理事や商店街全体の管理者ともいえる河内長野市商店連合会(外部リンク)の高比良会長もコアメンバーになっていて、取材時に立ちあわれていました。
AREA Renovationの活動として、大家さんから空き店舗を借りることでシャッター店舗を少なくすることで、商店街を盛り上げようというもの。今回会場となった元電器屋さんもそうして取得したもので、隣の椿家さん(外部リンク)もその同じ地主さんの所有なのだそうです。
2軒とも一括して借りたそうですが、とりあえず椿家さんを先行的にオープンさせたのち、残り半分をいよいよ有効活用とすることとなり、その一環として今回のイベントが開催されたわけです。
今回のイベントの中心はみんなで壁に猫の絵を描くことですが、取材前日の10日は、イグアナ大佐さんがデザインしたネコの形のベンチづくりが行われました。
この作業はクリエイターチームによるもの。このように可愛らしい猫の椅子がふたつ出来たわけですね。私がいた11日はみんなが絵を描くときなので、せっかくの椅子が汚れてはいけないと奥に隠していました。
このように、参加者皆さんの手で猫の絵がどんどんと描かれています。絵の具の水分が多くて垂れていますが、そういうことは特に気にしていないようです。
なぜならばこのイベントは商店街の活性化のひとつとなるもので、商店街のことを知ってほしいという思いで行われたもの。ですから作品のクオリティというより、いかにたくさんの人に気軽に参加していただくのが目的だからです。
「優秀なクリエイターは探せばいくらでもいるだろう。しかし、そうではなくクリエイターも含めて地元の人にお願いしたかった」と、児島さんが言っておられました。また子育て世代のアートとして、その世代にたくさん参加してほしいという意味合いもあるそうです。
こちらカワチニャガノとありますが、これは第一弾が1月10日締め切りの協賛金募集のために使うものだそうで、松5万円、竹3万円、梅1万円で募集するそうです。そして協賛してくださった方の名前を、カワチニャガノのところに入れるそうです。
お話をうかがいながら、これは今年から始まったような商店街の活性化のように感じましたが、そういうことではありません。
実際には数年前から活性化のための活動がいろいろと行われていて、高野街道まつり(外部リンク)、奥河内.me(外部リンク)といったイベントを実施。
そのときには、たくさんの人々がこの長野商店街に集っており、その様子をHPやFacebookの写真で見ると、活気のある70年代までの長野商店街のようでした。
ただ、2年前からはコロナ禍でイベントを一時中断していたというわけです。高比良さんは、来年以降はいろいろと再始動の方向で頑張るとおっしゃっていました。これはとっても楽しみですね。
「奥も見てください」と高比良さんに案内してもらいました。ねこの絵を描いている場所と椿家さんは同じ地主さんで、もともと一体化していた住居兼店舗。この写真にあるように、中庭は味わい深い雰囲気が残っていますね。
高比良さんによれば、2018年の台風で建物が破損したので地主さんが解体業者に依頼して、跡地を駐車場にする計画があったそうです。契約が行われる2時間前に、高比良さんがそのことを知り、待ったをかけて交渉の末、地主さんに格安で物件を借りることが出来ました。
もし解体業者との契約がもう少し早ければ、この日のイベントはもちろんこと、椿家さんの存在もないことになります。
河内長野の話ではありませんが、少し前に富田林の旧杉山家住宅を開発による取り壊しから守るために富田林市が保存のために買い取ったこと。
そのため寺内町の街並みも乱開発されることなく保存され、伝統的建造物群保存地区となったといういきさつの講演を聞く機会がありました。
規模は違えど似たようなお話を聞いていると、みんなの英断によりこの物件が残ったんだと嬉しくなりました。
奥の中庭の雰囲気を見ていて将来ゲストハウスにしてもおもしろいかなという気がしました。もちろん実際はどうなるのかわかりません。ただこの場所が河内長野駅前の活性化のひとつになることは間違いないでしょう。
余談ですが、私も調子に乗って猫をひとつ描いてみました。唯一自慢できることとして、絵の具の水分を少なめにしたので、絵の具が下に垂れなかったことでしょうか?
明日も行われるみんなで絵を描くイベント、絵心があってもなくても十分楽しめます。お子さんだけでなく大人の方も参加できますので、時間があればぜひ参加してみてくださいね。絵が壁に残るので、記念になって自慢できます!
NPO法人AREA Renovation(長野商店街にある電気屋さん跡)
住所:大阪府河内長野市本町9-15(椿家さんのとなり)
アクセス:南海・近鉄河内長野駅から徒歩4分
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