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まさに大暖冬で異常気象、豪雪地帯の新潟県魚沼市の積雪が0に

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
雪解けの森(写真:GYRO PHOTOGRAPHY/アフロイメージマート)

豪雪地帯でまさかの積雪0に

新潟県の積雪の様子(気象庁より)
新潟県の積雪の様子(気象庁より)

新潟県魚沼市と言えば、日本有数の豪雪地帯で知られている場所。

気象庁はこの魚沼市の守門という所に積雪を計る積雪深計を置いているのですが、きのう28日の午後から積雪が0になってしまいました。

そのまま雪は降らずに、きょう午後の段階でも上図のように、積雪は0のままとなっています。

気象に少々長けた方ならこの異常とも言える状況が分かるかと思います。

なにせ時期は1年で最も寒いと言われる1月下旬で、12月の積雪が始まる時期や4月の雪解けの時期ではないのですから。

魚沼市守門の年ごとの積雪

新潟県魚沼市守門の年ごとの積雪(筆者作成)
新潟県魚沼市守門の年ごとの積雪(筆者作成)

実際、豪雪地帯の積雪が今の時期に0になるのはどれくらい珍しいことなのか?積雪のデータがある1981年以降で、1月29日時点の最深積雪のデータを調べてみました。すると一目瞭然だと思います。

この40年間で、100センチ未満だった年は、今年を含めてわずか4回。しかも過去3回は、少ないと言っても、2007年84センチ、1992年67センチ、1989年は73センチありましたから、今年の0センチというのがいかに異常な数値なのかが分かるかと思います。

この魚沼市守門以外でも、北陸の山沿いでは積雪0という所が続出しており(もちろん山陰も)、かつてないような雪不足に見舞われている現状が浮き彫りになっています。

今後はようやく雪が降りやすく

北陸地方の雨や雪の予想(ウェザーマップ)
北陸地方の雨や雪の予想(ウェザーマップ)

今後の雪はどうなるのでしょうか?

目先、あす木曜日の午後から次第に冬型の気圧配置に変わり、上空の寒気も徐々に流れ込むため、あす夜には新潟県内でも山沿いを中心に雪が降り、その後、土曜日の日中にかけて雪が降りやすい予想です。

上空の寒気と言っても、特段強いわけではなく、この時季としてはほぼ平年並み程度ですから、雪がガンガン降るというわけではありませんが、丸2日間程度は降りますので、ある程度は積雪が増えるものと思われます。

山沿いでは週末にかけて50センチ以上の降雪か?

予想降雪量(ウェザーマップ)
予想降雪量(ウェザーマップ)

コンピュータの予想では、土曜日の午後6時までの予想降雪量が標高の高い所や山沿いを中心に50センチ以上(紫色)と予想されています。

魚沼市周辺でも30センチ前後の降雪が予想されていますので、ある程度の積雪は生じるものと思われます。

その後来週にかけて、断続的ではありますが、これまでよりは寒気が入りやすく、冬型となる日もありそうですから、徐々にでも積雪は増えていくものと思われます。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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