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<ガンバ大阪U-23>FC東京U-23戦は、引き分け。

高村美砂フリーランス・スポーツライター

前節の大敗を受け、気持ち的にも、コンディション的にも仕切り直して今節を迎えたガンバ大阪U-23。怪我で離脱していたMF阿部浩之も約1ヶ月半ぶりに実戦復帰となる中で、前半は拮抗した展開に。流れは決して悪くはなかったものの決定機はほとんど作れず前半を折り返す。後半は両者ともに運動量が増えたものの65分にFC東京U-23に先制を許したG大阪U-23だったが、3分のアディショナルタイムにMF食野亮太郎のパスに反応したFW一美和成が抜け出し、GKと1:1の局面を落ち着いて征して同点ゴール。勝ち点1ずつを分け合った。試合後のG大阪U-23監督、選手のコメントをお届けする。

●實好礼忠U-23監督

両チームがしっかりと自分たちのコンセプトを出しながら、みんなが積極的にプレーして、両チームの高校生がすごく輝いていたなと感じました。

ー阿部選手の30分は予定通りだったのでしょうか。

そうです。(怪我から復帰して全体練習にもフルではほとんど合流していない中での30分となりましたが、長谷川監督とも相談して、ということですか?)そうですね。U23とトップが一緒になってみんなで力をあわしていくところで、その中で阿部も短い時間でアピールしなければいけないですし、全体がレベルアップするための30分でもありました。

ー高校生が輝いたという言葉がありましたが、食野くんあたりは個の力をみせていたと思います。

そうですね。守備のところから献身的にできるプレーヤーですし、個として相手をはがすこともできますし、いま一緒にトレーニングをしていてレベルアップしているのを感じます。落ち着いて試合も運べているし、福島戦で出た時よりレベルがあがっていっているのですごく楽しみです。(90分間、プレーも落ちなかったように思います)いろんな部分で意識高く…いまだから初心でやっているのかなというところもありますが、継続してこれからやっていければ、さらに成長していけるんじゃないかと思います。

ー引き分けに終わりましたが、前節と比べてよかったところは?

反応のところですね。ルーズボールや球際のところが前節からすごく改善されていて、集中力も感じました。そのあたり選手がトレーニングから取り組んでくれたので、それが試合に出たのでよかったと思います。

●FW一美和成

(ゴールシーンについて)ゴールをみたときにコースがなかったからドリブルしか選択肢がなくて、ドリブルで仕掛けたらゴールがあいたので流し込むだけでした。よく落ち着けたと思うし、よくゴールを見れたからああいう判断になったと思うのでそこは成長かなと思います。(食野くんからパスがくるイメージはありましたか?)出してくれとは思っていたんですが、出してくれて、しかもすごくいいボールだったので、亮太郎に感謝しています。(芝も荒れ気味でコントロールも難しかったと思いますが)そうですね、一番はゴール前での落ち着きが持てたのが成長だと思います。(立ち上がりの入りは悪くなかったけどシュートシーンがなかった中でどう言う変化を攻撃に与えようと思っていましたか?)監督からは裏にロングボールに反応して競り勝てと言われていて、それは意識していましたし前の試合で反応が遅いと言われていたので、そこは意識していた。後半チームとしても動きが出て攻め切ることもできた。90分通してそれができればと思うし、前の試合は決められたあと、そこからボロボロとやられたけど、今回はそれ以上の失点を与えずにこっちが取ることができたのもチームとしての成長だと思います。

●MF阿部浩之

(30分の中では実戦から離れていた中では動けていたように思いますが)自分の中でいろんなことを確かめながらできたのはよかったです。守備の対人のやり方とか、オフェンスの時の受け方とか、1つ1つ考えながらできました。(30分をやった感触としては?)離脱している分、きついのは当たり前なので。でもそれは試合するしかしんどさがとれることはないと思うので、試合の中でしっかり追い込んで次の試合、次の試合と言うふうにやれればと思います。(予定より実戦復帰は早かったと思いますが)でも、当初はルヴァンの決勝に出ようとしていたくらいなので、それを考えるとちょっと遅いなって感じですが、メディカルと相談してリスクを負わないで、ということでこのタイミングになった。自分としては順調かなと…遅すぎず早すぎず、リスクもあまりかけずにいい感じできているかなと思います。(いまもう90分でもいけるような状態なんですか?)いや、90分はやれますけど、しんどいとは思います、でもそのしんどさは絶対に通る道なので。患部の状態的には絶対に大丈夫だとは思います。トップでの試合出場は、練習の内容次第だし監督が決めることでもあるので。自分としてはこれで怖がらずにできるようになったかなというのはあるから、それで監督が使ってくれるなら、それに向けて合わすことが大事だと思います。

●MF食野亮太郎

相手のサイドバックがストロングポイントと言われていて、そこを押し返すために自分がどんどん攻撃的にやろうということで試合に入ったんですが、前半はやられる部分が多かった。でも後半に入ってからは自分がどんどん中に入って行ったり攻撃を活性化できたと思っているので、90分を通しては個人としてはよかったのかなと思います。(90分を通してゲーム体力的なところも含めて手応えを感じられるところも多かったのかなと思います)そうですね。でもやっぱり攻撃ではシュートの精度だったり、守備では対人の強さというところでまだまだ足りないところが多いので、そこは…J3でできなければJ1でもできないので、そこはもっとやっていきたいです。(ハードワークしながら決定的なアシストも通した。最後決めきれなかったとは言え成長も感じられるのでは?)そうですね。練習からどんどんこっちでやらせてもらって、厳しいプレッシャーの中でやらせてもらっていることで徐々に慣れてきたというのはありますけど、トップ、トップでやらないと意味がなれないので。あのシュートも絶対に決めないといけないと自分では思っているし、アシストについては一美くんがよく決めてくれたなという感じでした。

フリーランス・スポーツライター

雑誌社勤務を経て、98年よりフリーライターに。現在は、関西サッカー界を中心に活動する。ガンバ大阪やヴィッセル神戸の取材がメイン。著書『ガンバ大阪30年のものがたり』。

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