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NY金26日:株高・ドル高・金利上昇で大幅続落

小菅努マーケットエッジ株式会社代表取締役/商品アナリスト
(写真:アフロ)

COMEX金10月限 前日比13.70ドル安

始値 1,139.60ドル

高値 1,145.60ドル

安値 1,116.60ドル

終値 1,124.20ドル

リスク投資環境の改善が進む中、株高・ドル高・米金利上昇と連動して大幅続落となった。

中国発の国際金融市場の混乱状況を受けて、当初の金価格は買いで反応し、8月24日には一時1,169.80ドルまで値位置を切り上げていた。しかし、その後は株安環境でも買いが続かずに調整色を強めていたが、本日はその株価が上昇に転じたことで、一気に下げ幅を拡大する展開になっている。なお中国や欧州株は不安定な動きを見せているが、マーケット全体としてはこれまでの急激なドル安・米金利低下・株安を是正する動きが見られることで、金相場に対しては売り安心感が強くなっている。リスクオフ環境でも本格的に値位置を切り上げることに失敗する中、上値の重さが再確認されている。

ニューヨーク連銀のダドリー総裁は、世界的な株式市場の混乱を受けて、9月に利上げを決定する根拠が数週間前に比較して弱くなっているとの認識を示した。ただ、事前の段階で特に9月利上げ期待が高まっていた訳ではなく、マーケットの反応は限定された。

なお国際金融市場には動揺が見受けられるが、金相場を大きく買い進む必要性が薄れる中、上値の重い展開が続く見通し。9月ではなく10月に利上げに踏み切るといった観測も浮上し始めており、金価格に対する上昇圧力は一時的なものとの評価が優勢になりつつある。このまま再びパニック的なリスクオフの動きが見られなければ、上値の重い展開が続き易い。100日移動平均線に抵抗を受けて、50日移動平均線も割り込んだ形であり、200日移動平均線に届かなかったことに対する失望感は強い。

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マーケットエッジ株式会社代表取締役/商品アナリスト

1976年千葉県生まれ。筑波大学社会学類卒。商品先物会社の営業本部、ニューヨーク事務所駐在、調査部門責任者を経て、2016年にマーケットエッジ株式会社を設立、代表に就任。金融機関、商社、事業法人、メディア向けのレポート配信、講演、執筆などを行う。商品アナリスト。コモディティレポートの配信、寄稿、講演等のお問合せは、下記Official Siteより。

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