活発な積乱雲群が沖縄から東北や北陸を指向か、再び大雨のおそれ
秋田県で集中的な大雨
活発な梅雨前線の影響で、おととい14日(金)から東北地方では雨脚が強まり、特に秋田県では未曽有の大雨となった所もありました。この大雨により、河川の氾濫や浸水、土砂災害などの災害が広範囲に発生しました。
今回の大雨による72時間降水量は所々で300ミリを超え、特に秋田市仁別では過去の記録を大幅に上回る400ミリ以上に達しました。また解析雨量では、秋田市、由利本荘市、能代市、藤里町などで500ミリ以上に達する豪雨となっています。
活発な積乱雲群が沖縄から東北や北陸を指向か
きょう16日(日)午後になって梅雨前線の活動は弱まり、雨は小康状態となっていますが、油断できません。
タイトル画像をみると、フィリピンを挟んで左側の赤丸の中には台風4号の雲がありますが、右側の赤丸の中にも活発な積乱雲群が発生している状況です。この積乱雲群は今のところ、気象庁の解析では特に熱帯低気圧などの熱帯擾乱(ねったいじょうらん)としては解析されていないものの、非常に湿った空気の集団として、大雨をもたらすには十分な力があります。
この積乱雲群はあす17日(月)にかけて、まず沖縄付近を北上するため、沖縄は雷を伴った激しい雨が降り、大雨となる所があるでしょう。そして沖縄を北上した後、太平洋高気圧の縁を回るように九州の北から日本海に入り、あさって18日(火)から19日(水)にかけて、東北や北陸付近に到達する計算です。
これに伴い再び梅雨前線の活動が活発となるため、東北や北陸を中心に大雨となるおそれがあります。
再び東北や北陸で大雨のおそれ
上図はコンピュータが予想している48時間の降水量で、あさって18日(火)から19日(水)にかけて、秋田県や山形県を中心に、多い所で100ミリから200ミリの計算となっています。ただ種々の計算では、湿った空気がもう少し南に流れ込み、北陸地方にずれる可能性も示唆されています。
秋田県では記録的な大雨となったばかりで、しかも先日は石川県や富山県でも線状降水帯が発生するなど、大雨となりました。今後、少しの雨でも大きな災害に結び付く可能性があるため、最新の気象情報にくれぐれもご注意ください。
台風4号は西進へ
南シナ海にある台風4号は今後も西進を続け、ベトナム方面に進んで熱帯低気圧に変わる見通しです。