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NY原油18日:サヤバランス修正で期近高・期先安

小菅努マーケットエッジ株式会社代表取締役/商品アナリスト
(写真:アフロ)

NYMEX原油9月限 前日比0.75ドル高

始値 41.88ドル

高値 42.90ドル

安値 41.43ドル

終値 42.63ドル

期近高・期先安とまちまちの展開になった。

引き続き過剰供給状態の長期化に対する警戒感は強く、期先限月では戻り売り優勢の展開に。ただ、期近と期先のスプレッドは、期近で調達して期先で受け渡しを行うトレードの採算分岐点を上回り始めており、サヤバランスの歪みが警戒されている。このため、期近を更に押し下げるには期先の下げが必要との見方が強く、本日は期近買い・期先売りでサヤバランスの修正が行われている。

もっとも、あくまでもサヤバランスの修正であり、原油相場の底打ち期待はなお弱い。アルジェリアのエネルギー相は、石油輸出国機構(OPEC)には原油価格の下落を停止させる能力はないとしている。OPEC非加盟国に対して生産調整を訴えているが、実効性は期待できない。イラク石油相は増産の重要性を指摘しており、なおOPECの過剰供給体制是正の見通しは描けない。

明日の米週間需給統計では、米原油在庫減少の可能性が指摘されているが、一時的な戻り圧力の有無との視点で十分だろう。期近の下げ過ぎ警戒が強くなっていることが確認できるも、なお価格低下で需給リバランスを促す必要性が解消されていないことを考慮すれば、戻り売り対応が基本となろう。仮に短期の相場反転があるとすればドル安になる見通し。

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マーケットエッジ株式会社代表取締役/商品アナリスト

1976年千葉県生まれ。筑波大学社会学類卒。商品先物会社の営業本部、ニューヨーク事務所駐在、調査部門責任者を経て、2016年にマーケットエッジ株式会社を設立、代表に就任。金融機関、商社、事業法人、メディア向けのレポート配信、講演、執筆などを行う。商品アナリスト。コモディティレポートの配信、寄稿、講演等のお問合せは、下記Official Siteより。

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