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自律神経失調症予防につながる!?HSPが持つ考え方のクセと「認知のゆがみ」について解説

精神科医しょう精神科医/メンタルドクター

こんにちは、精神科医しょうです。

私は普段、精神科での外来を行い、7万人以上インスタやvoicyのフォロワーさんに対しHSP気質に関する発信、書籍の出版を行っています。インスタにも遊びにきてね(外部リンク)

自律神経は日中に活動したり、興奮したりする時に働く「交感神経」とリラックスしている時に働く「副交感神経」があります。

この2つの神経は同時には働けないため、片方が働いている時は、もう片方は待機しており、必要に応じて入れ替わって機能するようにできています。

しかし、ストレスを抱えたり、不規則な生活を送ったりしていると神経のバランスが乱れ、自律神経失調症を発症してしまうかもしれません。

特にHSP気質を持つ方は、日頃からさまざまなことに我慢をするクセがついてしまっていることが多く、自分の気持ちを否定したり、犠牲にしたりしてしまいがちです。

心から沸き起こる自然な気持ちにフタをしてしまうと、ネガティブな感情が芽生え、ストレスとなり自律神経が乱れてしまいます。

そこで今回は、HSPが持つ我慢するクセについての改善と、自律神経失調症予防について考えてみることにしましょう!

HSPが持つクセの特徴とは?

HSPが持つクセの中には、自律神経を乱れさせる要因になるものがあります。

特に負の感情を抱かせるようなものは、ストレス要因になることもあるため、口グセも含めて、自分の傾向を知っておくことが必要です。

HSPの多くは、人との争いごとを好まないため、どうしても相手を否定したり、はっきりと自分の意見を伝えたりすることが苦手な傾向があります。

そのため、全く正反対の意見を肯定したり、にこにこと笑って交わしたりすることで、心にどんどん負荷がかかっていきます。

おそらく、HSPは次のようなクセを持つ方が多いのではないでしょうか。

・他人と意見が違っても妥協する

人と意見が違っていたとしても、自分が我慢すれば良いと思ってしまうことがあります。

嫌われたくない、言い争いをしたくないという思いが強く、自分が折れることで場が丸く収まるようにかなり気を使っているのではないでしょうか。

・相手が悪くても自分が悪者になる

明らかに相手に非があったとしても「いえいえ、大丈夫です。こちらこそ、すみませんでした。」と、謝る必要がないのに謝罪してしまうことはありませんか?

人と仲良くやっていくには「お互い様」の精神を大切にすることも必要です。

しかし、HSPは優しすぎる方が多いため、時として裏目に出てしまいマウンティングの対象とされてしまうことがあります。

あなたにとって謝罪する相手は、本当に大切な人なのか?見極めることも必要かもしれません。

・自己肯定感が低い

他人の気持ちや意見ばかり優先していると、自分の気持ちが分からなくなり、自己肯定感は下がる一方です。

しかし、自分の気持ちを優先したり物事を自分の意志で決断したりすると、幸福度は増すと言われています。

HSPの中には、今まで自分の意志で物事を決めてこなかった方も多いため、何かを決断をする時に、どうすれば良いのかわからないと悩む方もいます。

当然、悩みを抱え込むと自律神経が乱れる要因になるため、自分の体とメンタルを守るためにも、日頃から自分の気持ちに正直な行動を心がけることを目標としてみましょう。

HSPの自己肯定感を下げる「認知のゆがみ」とは?

物事に直面した時に偏った考えや偏見があると、不安や恐怖を感じてしまうことがしばしばあります。

このような不安や恐怖を感じる直前の、非論理的な考えを「認知のゆがみ」と言います。

以下の代表的な6つの認知のゆがみを解説します。

①選択的抽出

良い面と悪い面の両方があるにもかかわらず、悪い面だけを考えてしまうことです。

②恣意的推論

証拠も無いのに、ネガティブな結論を引き出してしまいます。

③過度の一般化

一度の失敗だけで自分が無能だと決めつけることです。

④拡大解釈や過小評価

些細な失敗を取り返しのつかない事のように考えてしまいます。

⑤自己関連づけ

ひそひそ話をしている人がいると、自分の悪口を言われているのだと考えてしまいます。

⑥分極化思考

白か黒か、良いか悪いかなどと、物事を両極端に考えてしまうことです。

「認知のゆがみ」を修正して自律神経を整えよう!

認知のゆがみがあると、ストレスを抱える機会が多くなり、自律神経失調症の発症リスクが高まり、「生きづらさ」にもつながりかねません。

では、自分の思考の中に認知のゆがみがあると感じた場合は、どのように修正していけばいいのでしょうか?

①気持ちを整理する

今、自分の中にはどのような思いや考えが込み上げているのか?自分自身に問いかけてみましょう。

②検証してみる

そう考えてしまっている根拠はないか?また、その考え方が間違っていることを示す証拠がないか?検証してみましょう。

③別の視点で考える

別の見方はできないか?考えてみましょう。

まとめ

HSPは良くも悪くも「耐える」ことが上手だと思われています。

しかし、忍耐ばかりではいずれ心身のバランスが乱れ、何らかの病を引き起こしてしまうかもしれません。

そうならないためにも、自分の中にある「認知のゆがみ」に気づき、軌道修正していくことが大切です。

私のブログのテーマは、「他人軸でなく自分軸で気楽に生きる」です。

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精神科医/メンタルドクター

HSP気質とメンタルヘルスについて発信している精神科医。精神科外来で診療を行い大学で研究も行っている。instagramのフォロワー7万人以上。著書:頑張り屋さんのための心が晴れる本(KADOKAWA)、新刊:精神科医が教える笑顔うつから抜け出す方法(2023年8月16日発売)。私のブログのテーマは、「他人軸でなく自分軸で気楽に生きる」です。あなたはこんな悩みをお持ちではありませんか?「他人の顔色ばかりみてクタクタ」「自分の意思で生きられない」「いつも後悔ばかりでグルグル一人反省会」こんな他人軸の悩みでクタクタなあなたは、上記の私の名前をクリックして公式ブログから自分軸を目指しましょう♪

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