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帰省がチャンス!「実家の片付け」をスムーズに進める方法

むらさきすいこ整理収納アドバイザー

整理収納アドバイザーむらさき すいこです。
夏休み真っ盛りですね!お盆には家族で帰省する人もいることでしょう。実家に帰ると、物が多くて親の暮らしが気がかりとか、居心地が悪いと感じる人がいるかもしれません。
そこで今回は「実家の片付け」をスムーズに進める方法をお伝えします。この記事が、「実家の片付け」を考えるきっかけになったら幸いです。

1.かつての自分の部屋から

いきなり親のテリトリーから片づけるよりも、まずはかつての自室から手を付けてみましょう。自分の物が置いてあったり、実家に長く預かってもらっている物はありませんか?訪問整理収納サポートでは、独立した子どもの部屋にアルバムや学生時代の思い出品が置いたままになっていたり、自分の子ども(親にとって孫)が使っていたベビーベッドやベビーサークルなどを一時置きしたままになっているご家庭をよく見ます。現在の住宅事情を鑑みると、実家に一時的に物を置くことはやむを得ないケースがありますが、置き去りになっていないか確認をしてみましょう。子ども世代も「実家は物置きではない」という意識を持つことが大切です。

2.危険な場所をチェックする

・大きな家具の近くで寝ていないか
・棚の上に割れ物や重い物が積まれていないか
・つまづきそうな場所はないか
・有事の際の避難経路が確保できているか
・衛生面で問題がないか
など、実家に危険な場所がないかチェック。危険だと判断した場所は優先的に物を移動させて、まずは安全を確保しましょう。

3.住んでいる人に合わせた物の持ち方にする

大きくて重い鍋、家族全員分の食器、大量の寝具など、子どもが独立して夫婦2人暮らしになっても物の持ち方が変わっていないケースがよくあります。できる限り今の生活に合わせた物の持ち方にしていくと、安全かつ物の管理がしやすい住まいになります。とはいえ、物の処分が苦手な親世代。「捨てれば?」「こんなにいらないよ。」といった声かけは逆効果。「いくつあれば足りる?」と確認して、親の意思を尊重しながら進めていきましょう。

4.思い出品は話を聞く

親が生きてきた大切な証である思い出品。親子で片づけるのを機会に、思い出を共有して親の話を聴いてみるのがおすすめ。自分の知らない親の一面を知ることができたり、自分や家族への思いを知ることができるかもしれません。
また、親にとっても「話を聴いてもらえた」「思い出を共有できた」という心の満足に繋がり、捨てる決心がつくケースもあります。

5.一気にやろうとしない

通常、実家の片付けは長期に及ぶことを覚悟しておきましょう。一気にやろうとすると、無理やり進めざるを得なくなり、親には「子どもに無理に捨てさせられた」という認識を持たれてしまいます。親子関係にヒビが入るといった事態になることも。
帰省するごとに少しずつ進め、「次回は洗面所頑張ろうね。」と、前向きな声かけをしてみてください。あくまでも親のペースを大切に、子どもがリードし過ぎないように気を付けましょう。

6.親子でゴールを共有する

実家の片付けは、親が「人生を終える支度をする」ことではなく、「これからも元気で安心安全に暮らす」ためのものだと伝えることが大切です。そうすれば、「無理に捨てさせられるのではないか」と不要な戦闘態勢を取られずにスムーズに片付けをスタートできます。「趣味の道具を取り出しやすくしたい」とか「身支度をもっとラクにしたい」とか、何のために片づけるのか、「片付いた先の暮らし」を親子で共有しておきましょう。

いかがでしたか?筆者の親もまさに「捨てるのが苦手な世代」。親子だから、ついズケズケと言いたくなります。でも、親には親の価値観があるので、自分の考えを押し付けないように気を付けています。親も子も、今日がいちばん若い日!身体が動いて、判断ができるうちから実家の片付けをスタートしてみてください。夏休みの帰省の際に今後を話し合ってみるのも良いでしょう。
きれいごとでは済まない実家の片付け、共に頑張りましょう!

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整理収納アドバイザー

整理収納アドバイザー、住宅収納スペシャリスト。機能性と美しさを兼ね備えた「探す時間ゼロ」の整理収納を得意とする。NHK教育テレビ出演、メディア掲載実績多数。片付けの専門家として個人宅の訪問片付けサポート・収納公開の自宅セミナー・片付けセミナー講師・コラム執筆を行う。InstagramやAmebaブログで、片付けや暮らしにまつわる情報を発信中。

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