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【猫のお迎え】ペットショップ、ブリーダー、保護猫、結局どれが自分に合ってる?解説!

cnt__yui___ライター/愛玩動物飼養管理士

ねこちゃんをお迎えする方法は色々ありますよね。
今回は主に「ペットショップ」「ブリーダー」「保護猫関連施設」からのお迎え方法をピックアップし、それぞれのメリットやデメリットをまとめました。

自分に合ったベストなねこちゃんのお迎え方法は、どんな方法でしょう?
また、日本ではどんな方法でねこちゃんがお迎えされていることが多いのでしょう?
早速見ていきましょう!

※筆者は初めてねこちゃんをお迎えして2年が経ち、感じたことや知ったことを織り交ぜて記載させていただきます。

ねこちゃんをお迎えする方法について

日本では

まずねこちゃんのお迎え方法として、以下のような方法でお迎えすることが一般的です。

  • ペットショップで購入
  • ブリーダーから購入する
  • 里親サイトや保護ねこ関連施設からの引き取り
  • 外にいる野良猫を拾う
  • 知人や友人から貰う

海外では

海外では日本での上のお迎え方法に特筆して、
ペットショップでの生体販売がかなり厳しく規制されていたり、
生体販売をしているお店自体がかなり少ないということがあります。

全体的な傾向としては、ショップは少ないためブリーダーやシェルターからお迎えする、
知人や友人から引き取ることが多くなっています。

日本では、どんな方法でお迎えする人が多い?

日本での、ねこちゃんのお迎え方法はどんな方法が多いのでしょうか。
わんちゃんの場合はペットショップで購入する割合が突出していますが、
ねこちゃんの場合は少し違います。

一般社団法人ペットフード協会が実施した「全国犬猫飼育実態調査(令和4年度実施)」
によると、お迎え方法の内訳は以下の通りです。(小数点以下切り捨て、概算の割合)

猫の入手先一覧(※全国犬猫飼育実態調査(令和4年度実施)から作成、小数点以下切り捨て概算)
猫の入手先一覧(※全国犬猫飼育実態調査(令和4年度実施)から作成、小数点以下切り捨て概算)

一番多い割合としては、野良猫を拾ったという人が約3割。
次に友人や知人からもらったという人が全体の約2.5割です。
ここまでで全体の半数以上を占めていますね。

野良猫を拾ったという人が一番多いのが驚きですが、
この割合は年配になるにつれて割合が増えています。
野良猫を拾ったという方は70代が一番多く、20代では少なくなります。

こうやって見てみると、全体では実はペットショップやブリーダーからお迎えしたり、保護猫施設から迎えるという人が、現状では一番多いというわけではないんですね。

野良猫を拾った、知人や友人から貰った、の次にやっと来るのがペットショップでの購入と保護猫関連施設からの引き取り等で、こちらが全体の約1.5割ずつです。

ブリーダーから購入しお迎えしたという人は全体の1割未満(6.5%程)、ブリーダーから購入というのはまだまだ少ないのが実態のようですね。

さて、それでは本題に入っていきますが、
今回は拾った・貰った、以外でのお迎え方法についてメリットやデメリットを整理してみました。
ねこちゃんをお迎えしたいけれど、どんな方法があるのか迷っているという方が多い現状を踏まえ、参考になりましたら幸いです!

ペットショップでのお迎えについて

メリット

  • 気軽に実際に見ることが出来る、敷居が低く感じる、抱っこが出来て触れ合える
  • 何かあった時の相談や保障などの面で初めての人には分かりやすいという声がある

デメリット

  • ペットショップに並んでいるねこちゃんはブリーダーさんの元からオークションを通してペットショップ等に流通していくため、中間のマージン等がかかる。そのため、費用面でお迎え方法として一番高くなることが多い。また流通の過程でのねこちゃんへの負担がある。
  • お父さん、お母さんのねこちゃんがどんな性格をしていて、どんなお顔をしているかなどは分からないことが多い
  • ブリーダーさんがどのような飼育環境の下育てているか、一般的には分からないことが多い
  • 気軽に見れる反面で、抱っこしてみて可愛いからと衝動的にお迎えを決めてしまうことがある
  • 生体展示に対して向けられる海外からの目は厳しい

ブリーダーからのお迎えについて

メリット

  • お父さんやお母さんがどういう性格でどういうお顔をしているのか、分かることが多い
  • 質の良いねこちゃんがペットショップで購入するより安くお迎えが出来ることが多い。オークションやペットショップでの展示を挟まないため、ねこちゃんの負担が少ない。
  • 生後2ケ月までの間はねこちゃんにとって”社会化”と呼ばれる人や他の動物に対して恐怖や攻撃心を抱かなくなる大事な期間のため、この期間をどう育てられていたか、ブリーダーさんの下を訪れることで安心ができる
  • しっかり吟味してほしい、という良いブリーダーさんを見つけられると、性格や見た目も自分の理想のねこちゃんに出会える最高の機会になる

デメリット

  • 良いブリーダーさんを探すのが難しい、探し方が分かりづらいという声がある
  • 気軽に見に行くということはペットショップよりは難しい
  • 出産やキャットショーへの出陳、お手入れまで小規模で行っている所が多く、顧客とこまめに連絡を取ったり販売面での細やかさは専門のスタッフがいるショップの方に良いことがある。もちろんここに力を入れているブリーダーさんも中にはしっかりいる。

保護施設からのお迎えについて

メリット

  • 飼い主のいないねこちゃんを救うことが出来る
  • まだ子ねこで性格が定まり切っていないケースもいれば、大人で性格がもう分かっているケースもあり自分のライフスタイルや好みに合った子を探すことが出来る
  • お迎えする際の費用面では一番ハードルが低い

デメリット

  • 外で育ったケースや、人間に警戒心があるケースなどもあり、やっぱり飼えないとなり保護施設に戻ってきてしまうねこちゃんがいる。
  • お迎えする時に自分にはどんなねこちゃんが良いか、人慣れしていないねこちゃんを引き取る場合は人間に対して噛んだり引っかいたり攻撃性がることもあり、その点も覚悟を持てるかが大事になる。
  • 大人になっているねこちゃんの場合は爪とぎの習性やトイレなどすでに固まっている場合が多く、壁や家具に爪とぎをするのが治らなかったりすることもある。

ねこちゃんの為になるのは?

どのお迎え方法が自分に合っているかは結局のところそれぞれの状況や背景によって異なってきます。ただ、これから10年以上一緒にいることになるかもしれない家族を迎える際に、なにを自分が一番重視して、どんなねこちゃんが来てほしいか、最初にしっかり調べたり吟味してみることが大切です。

保護猫施設で迎えるのは素晴らしいことですが、ねこちゃんを引き取ったものの自分が思っていたねこちゃんと違う、全然人慣れをしないなどで戻されてしまうケースもあります。外で育ってきたり虐待された経験が有るなど人に対しての警戒心が強い場合もあるので、そういう場合はある程度覚悟を持ってお迎えしてあげたいところです。

ペットショップは気軽に見れますが、可愛いからと安易に購入を決めて、しばらくして理想と違った、引越しのタイミングで飼えないと手放すなどは行き場のないねこちゃんが増えてしまう原因になります。これは絶対に避けていただきたいです。

ブリーダーさんは、探すのが難しい、敷居が高く感じる、などもありますよね。ただ一生懸命調べたり連絡を取っていくことも必要なため、安易な気持ちでのお迎えは少ないかもしれません。

どの方法で迎え入れるにしても、お迎え方法のメリットやデメリットをきちんと知り、どんなねこちゃんを迎え入れたいか吟味して家族として愛情を持って生涯過ごしていけるか、沢山考えた後にお迎えすることが、飼い主さんとねこちゃんの為になるのではないかと思います。
家族として迎え入れたなら最後までとことん一緒に幸せに暮らすこと、このマインドを大事にしていただきたいなと、思います。

お迎えする方法で気を付けなければいけないことは?

ねこちゃんをお迎えする時に、拾ったりもらったりするのか、ショップやブリーダーさんから購入するか、保護猫関連施設から引き取るか、お迎えの方法によっても、その後のねこちゃんへの必要なことや接し方も変わることがあります。
例えば、小さいころからお迎えする場合は壁に爪とぎをしないように教えたり、人慣れをさせたり。前の飼い主さんから捨てられてしまった背景があり警戒心の強いねこちゃんをお迎えする場合などは、背景を踏まえて根気強く接したり。

どんなお迎え方法でお迎えしたとしても、ねこちゃんにも私たちと同じように感情がある生き物です。きちんと愛情を持って接してあげられたら嬉しいですね。

(参考)

ライター/愛玩動物飼養管理士

愛猫家。スコティッシュフォールドの女の子と一緒に暮らしています。普段のお仕事は、企業や商品/サービスのブランディングやPRのプランナーなど。動物病院やオウンドメディアなどのライティングも行っています。大学卒業後メーカーの総合職を6年ほどしており、その後に現職にキャリアチェンジ。 愛猫との暮らしをInstagramでも発信中。時々記事内にも登場しています。

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