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【京都市中京区】新選組誕生のきっかけとなった清河八郎の演説の場 期間限定の特別公開

くまライター(京都市)

新選組が結成されてから今年(2023年)で160年。今回で第48回をむかえる「京の夏の旅」では「新選組結成160年 & 世界遺産」をテーマにして、通常は非公開の文化財が期間限定で特別公開されます。今回は「京の夏の旅」としては初公開となる新徳寺が特別公開されています。

新選組結成160年

幕末の1863年(文久3年)、幕府は庄内藩の郷士・清河八郎の献策を入れて、浪人を集めた「浪士組」を結成します。

将軍警護のために上洛した浪士組は、京都で分裂。浪士組を脱退したメンバーは新選組を結成し、京都の治安維持にあたりました。

2023年はその結成から160年。今年の「京の夏の旅」は、新選組結成160年を記念して「新選組結成160年 & 世界遺産」をテーマにして行われています。

第48回 京の夏の旅

「京の夏の旅」は例年、7月から9月にかけて京都市で開催されているキャンペーン。ふだんは見ることができない文化財を特別公開することで、京都の文化や伝統に触れてもらおうというものです。

第48回となる今回は、新選組結成160周年に合わせ「新選組結成160年 & 世界遺産」をテーマに設定。このうち新選組に関連するスポットとしては、壬生寺旧前川邸新徳寺角屋輪違屋で、通常は非公開の建築物、仏像、庭園などが公開されています。

新徳寺

新徳寺は、臨済宗永源寺派の寺院。幕末、「浪士組」のリーダー・清河八郎が浪士組を集めて尊皇攘夷の演説を行った場所で、京都における新選組にまつわる最初の舞台として知られています。

新選組ゆかりの寺として有名な壬生寺の、

向かいが新徳寺。このあたりは他にも八木邸旧前川邸など、新選組ゆかりのスポットがびっくりするほど近くにあります。まさに新選組の聖地。

八木家
八木家

旧前川邸
旧前川邸

清河八郎の演説とは

幕末、庄内藩の清河八郎の献策によって江戸幕府によって結成された「浪士組」は、上洛する将軍の警護のために京都に移動します。

清河は、京都に到着した浪士組を新徳寺に集め、演説を行います。その内容は、幕府のために集められた浪士組を天皇のための武力として使うという、浪士たちにとっては驚くべきものでした。

これに反発した芹沢鴨近藤勇土方歳三らは浪士組と決別。京都に残って「壬生浪士組」を結成し、京都の治安維持にあたることになります。やがて活躍が認められた壬生浪士組は、京都守護職をつとめる会津藩から「新選組」という名前を与えられました。

この清河の演説のエピソードは新選組を描く映画やドラマでは必ずといっていいほど登場シーンで、新徳寺は新選組結成のきっかけとなったと場所といえます。

清河八郎が演説を行った本堂
清河八郎が演説を行った本堂

清河が演説を行ったとされる本堂や、内部の燭台は当時のものが残されています。
ドラマや映画だと、この画像の近藤の絵があるあたりに清河が立ち、尊皇攘夷の演説をするわけです。『白虎隊』や『新選組』など、数々の名場面が鮮明の脳裏に浮かんで、胸が熱くなる…

本堂の横手には幕末の英雄たちを描いた絵画が飾られています。先代の住職が描かれたそうです。

新徳寺はふだんは非公開で「京の夏の旅」での公開は今回が初めてと、非常に貴重な機会です。新選組ファンとしてはこの機会にぜひ行っておきたいところですね。

「第48回 京の夏の旅」の文化財特別公開は、2023年9月30日(土)まで開催。文化財保護のため、素足での見学はできませんので、靴下はお忘れなきよう。

新徳寺
住所/京都市中京区壬生賀陽御所町48
電話/075-811-6569

第48回 京の夏の旅(新徳寺)

開催期間/2023年7月8日(土)〜9月30日(土)

     ※9月19日(金)・22日(金)・23日(土祝)は拝観休止

拝観時間/9:00~16:30(16:00受付終了)

拝観料/大人800円・小学生400円

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ライター(京都市)

大阪生まれの大阪育ち、京都在住のライター・DTPデザイナー・イラストレーターです。京都の情報誌を経てフリーランスになりました。よろしゅうおたのもうします。

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