SM3ブロック1Bの迎撃実験に成功
5月15日、アメリカ海軍はハワイ沖でイージス弾道ミサイル防衛システムの迎撃実験FTM-19を成功させました。イージス巡洋艦「レイク・エリー」が迎撃ミサイルSM-3ブロック1Bを発射して短距離弾道ミサイル標的を撃墜しています。迎撃システムのバージョンはイージスBMD4.0です。
SM-3ブロック1BはSM-3ブロック1Aの改良型で、ミサイルの大きさは同じですが赤外線センサーが二色シーカー化されて囮識別能力が飛躍的に高まりました。この新たな迎撃ミサイルはこれまで4回実験が行われています。
- 第1回目(2011/09/11) 失敗
- 第2回目(2012/05/09) 成功
- 第3回目(2012/06/26) 成功
- 第4回目(2013/05/15) 成功
日本はSM-3ブロック1Bを配備する計画は有りませんが、ヨーロッパ弾道ミサイル防衛の段階的適応アプローチ(第二段階)で配備される予定です。また日米共同開発のSM-3ブロック2Aが完成した後も、アメリカ海軍はブロック1Bを並行して量産配備する予定です。ブロック2Aを使うまでもない目標に対してはブロック1Bを使用します。
今回の第4回目の迎撃実験成功(3連続成功)により、SM-3ブロック1Bの量産に正式なGoサインが出されました。2015年には海上のイージス艦およびルーマニアに設置されるイージス・アショア(地上型イージス)に実戦配備される予定です。