【入間市】楽しい！　の先に見つけた思いやり。笑顔と優しさが輝くパラスポーツイベントが開催されました。

田中アヤ

地域ニュースサイト号外NETライター(狭山市・入間市)

2023/9/28(木) 18:31

「みんなで、ゆる～くパラスポーツを楽しもう！」を合言葉にした「知って！　あそんで！　みんなでパラスポーツ！！」が、2023年9月23日（土・祝）に入間市市民体育館アリーナにてが開催されました。

開催時間は午前の部が9：50～12：00、午後の部が13：20～15：30の二部制となっていました。このイベントを楽しみにされていた方も多く、体育館には定員数いっぱいの方々集まりましたよ。

まずは、大人も子どももハンディキャップのある方も「全てごちゃ混ぜ」のチーム分けをします。チームは色分けされていて、自分で名前を書いたカラーテープを胸元に貼ります。今回筆者はピンクチームの皆さんに同行させて頂きました。

お互い「初めまして」のチームメイトの姿に、皆さん恥ずかしそうにされていました。さあ。ピンクチームは競技を重ねていくうちにどんな変化を見せてくれるのでしょうか。楽しみです！

工作コーナーでは、牛乳パックやリボンテープなどを使って卓球バレーで使うラケットを作ります。

工作が終わった方は、お隣りの車いすに試乗できるコーナへと向かいましたよ。車いすに初めて試乗する方も、とても器用に競技用や電動の車いすを乗りこなしていました。こんなに短時間ですごいです！

卓球バレーは、木の板のラケットや工作コーナーで作ったラケットを使ってプレイします。声を掛け合い、チームの息を合わせないと敵陣に玉を転がしてポイントを奪うことができません。すると「スマッシュして！」「ナイス！」など、ピンクチームからは大きな声が上がるようになってきましたよ。

パラスポーツの中でも大人気のボッチャのコーナーでは、プレイ前に松本裕子選手がデモンストレーションを披露して下さいました。松本選手の投げた2個の赤いボールは、的となっている白いボールにピタッと寄り添うように止まります！　松本選手の素晴らしい技術に、ピンクチームからは大きな歓声があがりました。

実際にプレイをする時には、お互いを名前で呼び合うようになっていましたよ。それは視力にハンディキャップのあるチームメイトに、ピンクチームのゲーム状況を分かりやすく伝えるためでした。

次のコーナーはシッティングバレーです。まずは円陣を組んで鈴の入ったボールを落とさない練習をするのですが、ルール上お尻の一部を床に着けた状態でボールを繋がなくてはなりません。これがまた難しいわけですよ。

「〇〇さん！前です！」「左からボールを上げるから打って！」と、一人一人が自然とチームメイトの目となってボールを繋いでいましたよ。

全ての競技が終わった後、ゴールボールの高田朋枝選手を始めとする4名のアスリートの方々によるデモンストレーションが行われました。ゴールボールはボールに入った鈴の音だけが頼りの競技ですので、静かな空間でのデモンストレーションとなりました。

ゲームの体験ができるとのことで、参加希望された方々は視界が真っ暗になるゴーグルを装着してからのプレイとなります。

コートの中から「そうか。〇〇さんはこんな風に見えているんだね。ゴーグル着けたら僕も誰かに声を掛けてもらわないと、どうしたら良いか分からないよ。」との声が。ここでもピンクチームの皆さんは仲間に駆け寄り、手を取り合いながらチームメイトの支えとなっていましたよ！

主催のいるま勝手にパラスポ応援部の部長の上野さんにお話を伺うと「誰かが不得意なことが自分の得意なことだったり、その逆もある。だから、チームになると皆んなこうやって自然と助け合うんです。ハンディキャップが有るとか無いとか関係なく、全力で目の前にあるゲームを皆んなで戦っていく。それは、私たちが住む入間市だって同じことが言えます。それに気付かせてくれるパラスポーツって、楽しいですよね。」と、仰っていました。