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<ガンバ大阪>1−4で大敗も、他力でプレーオフステージ進出を決める。

高村美砂フリーランス・スポーツライター

引き分け以上で自力でのプレーオフステージが決められるルヴァンカップ・グループリーグ最終節の名古屋グランパス戦。連戦ということもあり、ややメンバーを変更して臨んだガンバ大阪だったが、15分という早い時間帯にセットプレーから失点し、ビハインドを追いかける展開に。それでも20分にはFW長沢駿のゴールで一度は追いついたが、その後、立て続けに失点し1−3で前半を折り返す。巻き返しを狙って入った後半も選手を二人入れ替えて臨んだものの、48分という早い時間に再び失点。その後も流れを引き寄せられないまま1−4で敗戦となったものの、浦和レッズがサンフレッチェ広島に勝利したことでプレーオフステージへの進出が決定した。試合後のガンバ大阪監督、選手のコメントをお届けする。

●レヴィー・クルピ監督

今日の試合について、私が何かを述べる必要は全くないと思います。皆さんがご覧になった通りの試合で、本当によくない内容の、悪い試合をしてしまいました。この場をお借りして、サポーターの皆さんには心から謝りたいと思います。この敗戦の責任をとる人間がいるとしたら、それは私一人です。Jリーグが開幕してから、まだうまくチームが機能していない中で、今日も多くメンバーを変更して臨み、さらに、悪いサッカーをしてしまいました。その責任があるとすれば全て私にあります。ただし、幸運にもプレーオフステージ進出にはつながったので、今後もっといいサッカーを見せられるように選手たちと話をしながらやっていかなければいけない。そう肝に命じています。

●DF菅沼駿哉

立ち上がりのセットプレーの失点が全て。あそこをもっと集中して守らなければいけなかった。なんとか前線の選手が挽回してくれて1−1に追いつけたのに、追いついた後の2点目をまたすぐにとられたことでダメージも大きかったし、実際に、そこからの流れが悪すぎました。せっかくチャンスをもらって出場させてもらっている身としては、結果を出さなければいけないと思っていただけに、もったいない試合をしてしまった。(ボランチのところも相当狙われていた)マテウスと麗央(高江麗央)のところの関係は、普段長くやっているわけではないし、うまくいかないことも予想していたんですが…マテウスも麗央も若い選手なので、彼らの良さが出せるように後ろがもうちょっといいコントロールをしてあげればよかったんですけど、そこもコントロールできなかった。自分に必死だったというのもありますけどもうちょっとチーム全体を見渡した守備ということをするのも仕事なので、そこはやるべきだったという反省があります。(その前3バックの一角を担い、今回4バックでも続けてチャンスを得た。もともと4バックをやっていたので混乱はなかったと思いますが)どっちがいいかは別として、個人的にはせっかく3バックでやった後に4バックでもチャンスをもらったことに対しての試合がこれだったので、不甲斐なさしか残っていません。自分の力のなさというか…こういうところで結果を残していかないと、次につながらないし、チームとしてもよくない。新しく出た選手がどんどん結果を残していかないと、今のチームの悪い流れは変えていけない。しっかり気持ちを切り替えて、次に試合に出たら勝つことだけに集中して戦いたい。(後味の悪い試合にはなりましたが、プレーオフステージに進出できるということだけはポジティブな要素として受け止められるところでもある)そうですね。次の浦和戦の後、チームとしてどこまで踏ん張れるか。今日、次に進めるという結果が出たことをプラスに考えていきたいし、チームとしてもしっかり切り替えてこのままズルズルいかないようにしていかないといけない。

●GK林瑞輝

失点がどれももったいなかったなっていう印象です。セットプレーがらみで2失点で…それさえなければまた違う結果になったと思うし、セットプレーの守り方っていうこともまたみんなで見つめ直してやらなければいけないなと思っています。(2失点目のところの判定について)自分としてはバックパスとは思っていなかったので、ああいうのもとるレフェリーもいるんだなっていう感じだったので。そこはまた同じ場面があれば足で蹴りだして、そういう判定をとられないというか、起こさないことを考えてやりたいと思います。(三浦選手が触ったのはわかっていましたか)そうですね。足を伸ばしてチョンと触ったので、僕の中ではクリアだと判断して…あれがインサイドとかだったらとは思うんですけど、なかなか厳しいジャッジだったとは思いますけど…でもそれも頭に入れてプレーしないといけないポジションなので、反省して同じような場面があったらシンプルに蹴りだすなりしたいなって思います。

●MF高江麗央

(思うようにプレーできた時間がこれまで出場した試合の中で一番短かったのかなと思いますが)そうですね。自分のせいで今日の試合は負けたと思っています。また切り替えて練習からやっていくしかない。失点以外のところでもミスが続いて、たまたま失点にならなかったという場面もあったし、本当に最悪なパフォーマンスで、迷惑をかけたというか、チームを負けさせてしまったのは自分なので。まだまだ自分が全然未熟でできていないということは改めて感じました。(ボランチの二人のところもビルドアップのところで狙われた)イージーなミスも多くて、自分も失点に絡んでしまったので。もっと判断を早くして、簡単にボールをつけて、っていう風にゲームを組み立てられたら良かった。(相手も勢いをもってきたと思いますが、自分の問題が大きかった?)自分の問題ですね。相手がどうこようと、試合に出ている限りやらないといけないので。相手が自分のことをどういう選手かわかってきていたとしても、僕も相手のことをわかっている中で、その勝負に負けたというのはなんの言い訳にもならないと思っています。(プレーオフステージに上がれたというところは個人的にも収穫だと言えますか?)上にあがれたのは良かったんですが、本来は勝ってあがりたかったので、しっかりまた練習からやっていこうと思います。

●MF森勇人

(1−4の状況からピッチに立った。なかなか難しい展開だったと思いますが)そうですね。やってやろうという気持ちはすごくありました。ゲームに入ってからも自分が流れを変えたいと思っていましたけど、それが結果につながらなかったという試合でした。本当に自分の実力不足だと思います。(どういう部分を変化させようと?)ボールをとったらとにかく前にいくこと、ランニングでも前に発信させたいっていう、そこだけを意識してプレーしたんですが、チームとしてボールを持つ時間も少なかったしもう少しボールを持つ時間を長くしながら、ゴールに迫るプレーができたらもっとよかったなって思います。(思い入れのある相手とのホームでの試合)本当に…アウェイでの名古屋戦も出させてもらって、その中でなかなか結果を出せない、自分のプレーもめちゃめちゃいいプレーはできなかった中で、ポジティブに考えれば試合には絡めているし、課題も見つかったし、成長するしかないので、本当にもっと成長してリーグ戦でも活躍できるようにしていきたいと思います。(後味は悪いけどプレーオフステージ進出を決められた)本当に上がれたということはこれまでの積み重ねで、この1試合をみればよくないですけど、グループリーグの戦いがあって上がれたと思いますし、そこで勝てれば問題ないと思うので、プレーオフステージをしっかり勝ち切って次に進みたいと思います。

フリーランス・スポーツライター

雑誌社勤務を経て、98年よりフリーライターに。現在は、関西サッカー界を中心に活動する。ガンバ大阪やヴィッセル神戸の取材がメイン。著書『ガンバ大阪30年のものがたり』。

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