【伊勢市】米国のNY~LA約7000キロを自転車で横断 上地町の中西勇晴さんが帰国 今の心境や将来は
皆様いかがお過ごしですか。伊勢市を中心に地域の歴史やグルメ情報、イベントなどをお届けするヤフーニュース地域エキスパートharuharuです。昨年9月に【伊勢市】「現地の大学生と交流したい」上地町の中西勇晴さん(21)が自転車でアメリカ横断 16日出発 で、大学生のチャレンジを紹介しました。中西さんはニューヨークからロサンゼルスまで約7000キロを自転車で走り、昨年12月、予定より2日早く帰国。今の心境や今後についてインタビューしました。
米国横断を終えた今の心境は
毎日100キロ走るのが日常で、予期せぬハプニングもあり、振り返ったら、予定の6500キロを超える約7000キロを走りました。思ったより、達成感とかすごい感覚になってなくて。資金をためたり、体力をつけたりと1年半の準備期間を含め、全てが終わってしまい、寂しさと嬉しさが入り混じった感覚です。壮大な計画を達成して、抜け殻のようになってしまったようですが、今回の経験が今後の人生に大きく影響するのは間違いないと思います。
最も印象深い出来事は
グランドキャニオンとかの砂漠地帯で、米国最大の先住民族ナバホ族と出会い、おばあさんから「旅のお供に」とジュエリーをもらいました。どうやら高価なものらしく、珍しい石が使われています。一番印象的でした。
心境の変化は
たいていなこと、些細なことでは動じなくなりました。自分自身に課した挑戦のスケールの大きさに、「漕がなきゃ帰れない」と緊迫感があり、心理的に追い詰められた時期もありましたが、現地の人と交流したり、壮大な自然の中で日々を送っていたりするうちに、悩まなくなりました。ちょうど大統領選挙の時期だったので、選挙について聞かれたことも。隣同士で、家の外に「トランプ派」「ハリス派」の旗を立てていて、オープンな意思表示に、日本との対比を感じました。
将来の目標は
4月に休学中の同志社大学に戻り、残り2年、学生だからできる取り組みに挑み、将来は日本の観光や文化、母国の良さを生かした事業に取り組んでいきたい。地域が潤えば、行政が潤う。国全体が豊かになるよう、観光の側面から盛り上げていきたいです。
同世代の若者へのメッセージ
いろいろな情報がありすぎて、何が正しいのか、何に興味があるのか、分散してしまう。自分自身に向き合う時間を持ち、自分が「したい」と衝動が湧き上がったら、自己を信頼して、直感を信じて行動してほしい。心に正直になり、意志を持って、自然に生きるのが大切。でないと自分が流されてしまう。
ほかにも、警察の取り調べを受けたり、見知らぬ人の家に宿泊したりと、書ききれないくらい悲喜こもごもの体験を積み重ねた中西さん。2月末には奈良県で写真展を開き、滞在中の様子を伝える予定だとか。興味深いですね。日程など詳細はインスタグラムで確認を。