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マシンガンロボット25台・無人運搬車5台がウクライナ戦場の最前線に:副首相「これからもっと多く」

佐藤仁学術研究員・著述家
マシンガンロボット(ウクライナ軍提供)

進む「戦場の無人化」見つかったらすぐに破壊されるリスクも

2023年9月にウクライナの副首相のミハイロ・フェドロフは自身のSNSでウクライナで開発している機関銃を搭載したリモート操作型「マシンガンロボット」や、無人でリモートで動く小型の運搬車の動画を紹介していた。

副首相は「戦争で技術力が向上しています。兵士が現在ロボティック・プラットフォームでの戦闘の訓練を行っています。25台のマシンガンロボットと5台の無人運搬車がウクライナ軍の10の部隊に提供されています。これからもっと多くの技術が戦場の最前線に送り込まれます」とコメントしていた。

ウクライナ軍では2023年3月に「マシンガンロボット」のプロトタイプを作っていた。リモートで操作しながらロシア軍を発見したらマシンガンで発砲して攻撃を行うことができる。小型の民生品ドローンで上空から敵陣の様子を監視して、敵軍を発見したら無人地上車両のマシンガンを発砲する。銃を持って攻撃をしている兵士は敵軍からの標的になりやすい。無人の「マシンガンロボット」なので、攻撃時に味方の兵士が犠牲になるリスクを軽減できる。

カメラも搭載されているので建物の中にも、人間の兵士が入れない危険な場所にも入っていき攻撃を行うことができる。無人地上車両として物資の輸送もできる。

ただし、ロシア軍に発見されたら、すぐにミサイルや大砲などで迎撃されて破壊されてしまうだろう。だが上空の監視ドローンと「マシンガンロボット」の組み合わせで敵を発見したらすぐにマシンガンを発砲して、効率的に攻撃を行うことができる。

▼副首相の公式SNSで紹介された「マシンガンロボット」と無人運搬車

学術研究員・著述家

グローバルガバナンスにおけるデジタルやメディアの果たす役割に関して研究。科学技術の発展とメディアの多様化によって世界は大きく進化してきました。それらが国際秩序をどう変化させたのか、また人間の行動と文化現象はどのように変容してきたのかを解明していきたいです。国際政治学(科学技術と戦争/平和・国家と人間の安全保障)歴史情報学(ホロコーストの記憶と表象のデジタル化)。修士(国際政治学)修士(社会デザイン学)。近著「情報通信アウトルック:ICTの浸透が変える未来」(NTT出版・共著)「情報通信アウトルック:ビッグデータが社会を変える」(同)「徹底研究!GAFA」(洋泉社・共著)など多数。

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