【富田林市】癒され度100%、クリスマス気分をひと足先に!12月10日、プラネタリウムで星空シアター
ご存じかとは思いますが、富田林にはすばるホールの中にプラネタリウムがありますね。プラネタリウムは、鑑賞という楽しみに加えて、天文学の基礎が学べるので、子どもたち向けのプログラムが多いもの。
しかし、大人のプラネタリウムと言える星空シアター「~小さな灯~」が、12月10日の夜に行われます。
たまたま富田林が誇るプラネタリウムをご紹介しようと思っていたところ、星空シアターのリハーサルがあるということを知り、特別に取材させてもらうことになりました。
ところで、プラネタリウムがある自治体は意外に少ないことをご存じでしょうか?
すばるホールも加盟している日本プラネタリウム協議会(JPA)によると、大阪府の他のプラネタリウムを調べると次の6か所で、すばるホールを入れて7か所しかありません。
- 大阪市立科学館(大阪市)
- 星カフェ SPICA (大阪市)
- ソフィア・堺 プラネタリウム(堺市)
- 池田市立五月山児童文化センター(池田市)
- 茨木市立天文観覧室プラネタリウム(茨木市)
- ドリーム21(東大阪市)
ただ未加盟でも大阪狭山市立公民館にはプラネタリウムがあるようなので、実際にはもう少しあるかもしれません。しかし、いずれにしてもプラネタリウムがある自治体は珍しいことは間違いありません。
こうしてリハーサル当日に、改めてプラネタリウムの入口である3階に来ました。
ちょうど現在、クレヨンしんちゃんのプログラムが行われています。そういえば以前に名探偵コナンのプログラムも行われていました。
このように人気アニメを通じて、子どもたちに星空のことに関心を深めてもらおうとしているわけですね。
入口に入ったところに、こちらの絵があります。これはプラネタリウムが投影される前に投射されるもので、富田林市出身の影絵作家、河野里美さんの作品です。
すばるホールのプラネタリウムをワクワクしながら待っていただく人たちを想像して制作したそうです。
プラネタリウムの中に入りました。赤い椅子が印象的ですね。座席数は202(うち車いす6席)あり、これは全国有数の規模だそうです。また傾斜型の客席なので、ドームに映し出される星空に包み込まれる臨場感が味わえます。
あそこにあります。プラネタリウムの黒幕といえる投影機です。
投影機を拡大しましょう。仕様を確認すると、スペースシミュレーターGSS-Ⅱ(五藤光学研究所製)というものです。
ちなみにドーム径は20m、欠球率165度で、傾斜角25度の屋内型自立式シームレススクリーンを使っています。
座席の横をみると、階段に星座をかたどったマークがついています。
まもなくリハーサルが始まります。このプログラムは、ピアノとボーカルを担当するビスコ・マルオノさんと篠笛担当のSHINOさんによるコラボレーションの演奏が行われます。そしてドーム上には、音楽をイメージした星空が投影されます。
さあ、リハーサルが始まりました。ドームが赤く映っていますが、実際には黒っぽいです。リハーサルなのでいきなりプログラムが始まりましたが、当日は最初に、その日にすばるホール上空で見られる星空の解説が先に行われます。
リハーサルの日はあいにくの雨でしたが、当日は晴れてくれて、帰り道に星空が見られたら良いですね。
最初にこのようなコメントがナレーションとして続いた後、演奏が始まります。耳で心地よい演奏を聴きながら、目では上空に写し出される星空を見る。星空も時間ごとにいろいろ変化があり、飽きることはありません。
まさに聴覚と視覚という、五感のうち、二感を楽しませてくれるプログラム。大人が楽しめるプラネタリウムプログラムです。
特に印象深かったのは、地球から遠い宇宙までの行程を放映しているシーン。
地球から太陽系、銀河系とどんどん遠くに行き、大木のように見える宇宙の果てまで行ってからまた地球までに戻っていくシーンは、特に途中の部分が天文学の勉強にもなっていて、それでいながら大変癒されました。
暗い中でのプログラムですが、合間で、こうやって演奏しているシーンが見られることもあります。ビスコ・マルオノさんのピアノ演奏とボーカル。そしてSHINOさんの篠笛......。
この日はリハーサルなので違いましたが、本番の最後はクリスマスらしく、聖なる夜を讃美歌で締めくくるそうです。
こうしてリハーサルが終わりました。思わず星空の世界に吸い込まれたような気分になりました。
とはいえ本番に向けて、すぐに綿密な打ち合わせが行われます。後でお話を伺いましたが、これから微調整があるそうです。
打ち合わせの後、お話を伺うことが出来ました。星空シアターは年間を通じたシリーズ物で、2019年にも行われましたが、今年は3年ぶりに行われています。
2022年はこれまで3月(Vol0.)、6月(Vol1.)、9月(Vol2.)と行われており、今回は12月は(Vol3.)とのこと。2年ほど中止になっているので、その中止分も含め今年はまとめで開催できたそうです。曲はテーマに合わせて毎回変わる部分があり、今回のテーマは讃美歌です。
ふたりのユニットは、2016年に結成され、2020年にユニット名を現在の名前「Bisco Maruono ☆ SHINO」に変更し、活動の幅を広げました。ビスコ・マルオノさんは、松原在住で、SHINOさんは河内長野在住ですが、以前は富田林に住んでおられたそうです。
曲は自然や心をテーマにしたオリジナルのものが多く、今回もおふたりが作曲したもので構成されています。
またSHINOさんが演奏する篠笛は日本の昔からの祭りで使うものだそうで、従来のものを改良し西洋音階に合わせられるようにアレンジして、現在の音楽に調和できるようにしたそうです。
ふたりの演奏は、今年の7月には奈良県吉野郡川上村にある丹生川上神社上社でも奉納演奏が行われたそうです。山に囲まれたパワースポットでも、素敵な音色が聞けたことでしょう。
ということで、星空シアター“Light”Vol.3/Bisco Maruono ☆ SHINO「~小さな灯火(ともしび)~」は、12月10日土曜日の18:30開演(開場は15分前)です。
前売:一般2,500円、高校生以下1,000円です。詳しいお問い合わせはすばるホール(外部リンク)にて。オンラインチケットもあるようです。
帰り際に担当の方が「来年でプラネタリウムが誕生して100年になります」と言われました。これは1923年にドイツで誕生した「カールツァイス1型」というもので、光学式プラネタリウムの第1号として、現在のプラネタリウム技術に直接関係しているスタイル。
12月10日なのでクリスマス本番には少し早いですが、すでにクリスマスを待ち望むアドべントの期間に入っており、キリストの誕生を待ちわびる段階でもあります。
いち早くクリスマスの聖なる夜の気分を味わいながら、来年のプラネタリウム100周年に感謝してみてもよさそうです。
すばるホールプラネタリウム(外部リンク)
住所:大阪府富田林市桜ケ丘町2-8 すばるホール3階
アクセス:近鉄川西駅から徒歩8分
富田林駅からレインボーバス すばるホール前バス停下車すぐ、または総合福祉会館前バス停から徒歩1分
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