【姫路市】イチゴとビールが出合ったら―。新作フルーツビールから想像を絶する甘味と酸味の波が押し寄せて
「フリスピさん」といえば、周知されていますよね。正式な店名は、せーの!「Freespirits Brewing」。姫路市久保町のビアガーデンを併設したクラフトビール醸造所です。新作としてイチゴのビールが登場しました。想像しがたい。飲んでみないと。
安らげるブルックリンスタイルのレストラン
1階に醸造設備、2階がレストラン、屋上がビアガーデン。姫路駅から徒歩約5分の場所へ2022年8月にオープンしました。代表の宮崎隼人さんは元商社マン。アメリカへ赴任中だった2020年、カリフォルニア州にあるブルワリーでクラフトビールの種類の多さに衝撃を受け、当地の家でも醸造するように。「帰国後は醸造所を開こうと決めました」
国内のビール醸造所で働き、東京以西の醸造所を回り、修業を。今も学びのため、各地を訪ねているというから研究熱心さがうかがえます。
海外に発注した醸造設備は交渉も組み立ても自身で。
レストランの内装はレンガが使用されたニューヨークのブルックリンスタイル。上質な空間で、仕事帰りの人や訪日観光客の安らぎの場として好評です。
25席のビアガーデンは10月中旬までの予定。電車が行き交う情景が間近に眺められる不思議なスペース。
新作を次々と。イチゴビールは8月中旬まで
ビールは全6種類。アメリカ産のホップをふんだんに使用したIPAとフルーツビールが中心です。兵庫県産のユズと山椒を使った定番の「White Castle Ale」は、日本地ビール協会主催のジャパン・グレートビア・アワーズ2023で銀賞。同コンテスト2024では期間限定で提供していた「ブラッドオレンジエール」が銅賞を受賞しています。ブラボー!
常に新作を発表している宮崎さん。ひらめきはどこから?との問いに「季節のフルーツにヒントを得たり、姫路市内の醸造所にないものを考えたり、海外のビールサイトをチェックしたり」との答え。やはり研究熱心なのですね。
新作は「Strawberry Wheat Ale」です。
宮崎さんの出身地、たつの市にある「慶いちご農園」とコラボしたイチゴのビール。「酵母は糖を取り込むため、それを上回るくらいイチゴを存分に入れています」と。
イチゴとビール、イメージが湧きにくいですよね。
香り、味わい共にイチゴの存在が際立つ秀逸作。飲むほどに増す爽やかさ。甘味だけじゃなく酸味もある。宮崎さんが手がけるフードとのペアリングとして「海鮮カルパッチョ」を。ビールとカルパッチョの異なる酸味が乙。「チーズ盛り合わせ」もおすすめです。
「Strawberry Wheat Ale」は8月中旬まで提供。
「全国への出荷量をさらに増やす」「姫路にクラフトビール文化を根付かせる」を目標に掲げる宮崎さん。
クラフトビールの発展へ向けて、まずは「Strawberry Wheat Ale」を楽しむしかない。
Freespirits Brewing(フリースピリッツブリューイング)
兵庫県姫路市久保町53
電話番号:079-280-2850
※ビアガーデンは3日前までに予約を。レストランは3人以上で予約可
営業時間:平日17:00~22:00、土、日曜・祝14:00~22:00
定休日:月曜
駐車場:なし