【入間市】入間市の春の風物詩! おとうろうまつりの開催を告げる祭礼幟の「建て方」が開催されました!
4月に入り、いよいよ本格的なお祭りのシーズンがやってきましたね! 入間市で開催される春の大きなお祭りといえば、愛宕神社の春季例大祭である「おとうろうまつり」を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか?
愛宕神社の鳥居の横に、おとうろうまつりのシンボルともいえる大きな祭礼幟が立ち上がると「あぁ。おとうろうまつりの季節がやってきたなぁ!」とワクワクしますよね。
お祭り好きの皆さん。お待たせしました! 令和6年4月7日(日)に祭礼幟が立ち上がったんです!
先日筆者は、おとうろうまつり実行委員会の磯田さんから「この祭礼幟建て方は神事なんです。ぜひ建て方を見に来てください。」と、お誘いを受けたんですよ。
めったに参加できない儀式ですし、建て方までは見たことがありません。筆者はさっそく伺ってみることにしました。
筆者が愛宕神社に到着したのは8時45分頃です。既に実行委員会の方々や地元の方々が集まって、建て方の準備をしていましたよ。子ども達も元気いっぱいです!
紙垂(しで)と共に、愛宕神社の境内から採取された榊が幟竿の先端となる部分に取り付けられました。これを全長15メートルの幟竿の先に合体させるわけですね。
そういえば、そんなにも大きな幟竿をどうやって鳥居まで運ぶんでしょうか。長さも重さもかなりありそうですが...。
ちょっと待ってください!! 皆さんが肩に担いで幟竿を運んでいきますよ。
しかも住宅街脇のかなり狭い参道をグングンと進んでいきます。これは、すごい光景です! 子ども達も力を合わせてお手伝いしていますよ。
参道脇の広場に着くと、勝海舟が1890年にこの地域の発展を祈り揮毫したとされる幟旗の脇に設置されましたよ。こちらの幟旗はレプリカです。実物は入間市博物館ALITに現在所蔵されています。(※公開はされていません。)
しかし、横に倒した幟竿はとにかく大きいですね。一体どうやって立ち上げていくのでしょう。
さて。この広場には神様が祀られていて、建て方やお祭りの安全を祈願するみたいですよ。
禰宜さんによるお祓いが済むと、その場にいる方々に奉献酒が振る舞われます。
この儀式は直会(なおらい)といいます。神事でお供えした奉献酒には神様が宿っているとされていることから、口に含んだり地面に撒くことでお清めになるんですよ。
さぁ。いよいよ建て方が始まります。
磯田さんによりますと、入間市だけでなくこの近隣地域でも建て方から始める祭礼幟を掲揚するお祭りは少ないのですって。これは、きちんと見届けて皆さんにお伝えしないといけません。筆者も気を引き締め直しましたよ。
まずは祭礼幟の土台となる部分を組み立てていきます。その作業を見ていくと、年季の入った木材のパーツを釘などは一切使わず組んでいくという繊細かつ力のいる作業のようです。
様々な分野のプロの方々がそれぞれの道の技術を持ち寄って立ち上げる必要がありますから、確かに建て方から始めるのは昨今では珍しいのかもしれませんね。
また、この建て方の技術は次世代へと継承が行われているのですって。
さぁ。ゆっくりと祭礼旗が掲揚されていきます。これはもう、圧巻のひとことです。
この幟旗には「聖化憑茲遠扇 せいかはここによりてとおくおおぎ」「玄功藉此長懸 げんこうはこれをかりてながくかかる」の文字が書かれています。
青空の下にたなびく祭礼旗は、気持ち良さそうに陽の光を浴びながらお祭りの時を地元の方々へ告げていました。
こちらの祭礼幟は地域安寧、家族安泰、五穀豊穣、疫病退散などを願い、おとうろうまつりが終了するまで掲揚されていますから、ぜひご覧になってみてください。
おとうろうまつりの本番は令和6年4月20日(土)と21日(日)の2日間です。お祭りの詳しい情報は、また後日お伝えしますので皆さん楽しみにお待ちくださいね。
▼愛宕神社▼
住所:入間市豊岡3丁目7−32
電話:04-2964-6585