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TM NETWORK、Kアリーナ横浜を沸かせた40周年ツアーファイナル映像化、そして年末ライブ決定!

ふくりゅう音楽コンシェルジュ
TM NETWORK:photo by Kayo SekiguchI

謎解きの答えがここに。

TM NETWORKに新しい動きが起きた。TM NETWORKとは、80年代初頭から音楽シーンに革命的進化を起こし続けている小室哲哉、宇都宮隆、木根尚登による3人組ユニットだ。個の連帯である。

2024年5月18日・19日、Kアリーナ横浜にて行われた、デビュー40周年のアニバーサリーとなるツアーファイナル『TM NETWORK 40th FANKS intelligence Days ~YONMARU~』公演のLIVE Blu-rayの発売が2024年9月25日に決定した。

TMならではの、音響や照明にこだわった時空を超えていくフューチャリスティックな世界観を堪能できる極上のステージ。ヒット曲「Self Control」、そして映画『シティーハンター』の世界ともシンクロする「Whatever Comes」、「Get Wild Continual」など全20曲を通じて、日本最高峰のミュージシャンである北島健二(Gt)、阿部薫(Ds)を迎えて、圧巻のライブエンタテインメントが記録されている。

当日は、プロジェクトが終了した1994年の東京ドーム公演『TMN 4001 DAYS GROOVE』からちょうど30年目となる記念日だった。

もしかしたら今回初めて、生TM NETWORKのライブを観たオーディエンスは大勢いたかもしれない。TMに影響を受けたという、B’zやCAPSULE、GRe4N BOYZ(GReeeeN)、坂本美雨、くるり、西川貴教、松任谷由実 with SKYEらが参加したトリビュートアルバム『TM NETWORK TRIBUTE ALBUM -40th CELEBRATION-』のヒットなど、若き平成FANKS(※TMファンの意)も増え、開演前から、待望感という名の熱量が凄まじかったのだ。

TM NETWORKのライブといえば映像演出などオープニングに凝ったイメージがあった。しかし定刻過ぎ、暗転直後。なんの前触れもなく、代表曲「Self Control」のイントロダクションが2万人キャパシティーの会場に鳴り響いたのである。

演出なき演出に驚かされたのだ。突如、スポットライトを浴びたボーカリスト宇都宮が右手をまっすぐ天へ掲げる名シーン。鳥肌ものの光景だ。オープニングからフルスロットルに盛り上がるオーディエンスたち。

続いて繰り広げられたのは1987年2月26日リリース、アルバム『Self Control』収録の「Maria Club」。これまでライブで披露された機会も多くないレアなナンバーだ。しかし、歌詞フレーズにある“同じ仲間の集まる場所さ”など、ライブ導入部にぴったりなダンサブルチューン。さらに、TM NETWORKはじまりの曲である「1974」を披露。LEDスクリーンには円盤が飛び交い、ネオンの星の瞬きとともに1984年、デビュー当時のミュージックビデオとシンクロするパフォーマンスを繰り広げていく。“Sixteen あの頃の気持ち”という大切なフレーズを、オーディエンスに委ねたシーンにも心動かされた。煌びやかな音像に、会場の空気が一気にリラックスしたムードへと変わっていく。

宇都宮隆:photo by Kayo SekiguchI
宇都宮隆:photo by Kayo SekiguchI

小室哲哉:photo by Kayo SekiguchI
小室哲哉:photo by Kayo SekiguchI

木根尚登:photo by Kayo SekiguchI
木根尚登:photo by Kayo SekiguchI

注目は、TM NETWORKの歴史を代表する、1988年12月9日リリースの伝説的アルバム作品『CAROL 〜A DAY IN A GIRL'S LIFE 1991』から、7曲から連なる通称“CAROL組曲”の披露だ。しかも、映像に生成AIを活用することで、舞台であるロンドンの街並みや登場人物を、歌詞や音楽。物語、写真などのデータを用いてプロンプトしていく。こうして生まれたサウンドと溶けあった映像は、ツアー中も常に微調整され毎回進化が止まらなかった。TM NETWORKが80年代から構想していた夢に、ようやくテクノロジーが追いついたことで実現できたのだ。

生成AIによるサウンドとシンクロした映像:photo by Makiko Takada
生成AIによるサウンドとシンクロした映像:photo by Makiko Takada

ラストスパートでは、映画『劇場版シティーハンター 天使の涙(エンジェルダスト)』オープニングテーマ「Whatever Comes」におけるギターサウンドが冴え渡り、待ちに待った最新曲「Get Wild Continual」では、Netflix映画『シティーハンター』のエンディングテーマ曲として、世界的ヒットとなった令和版「Get Wild」をプレイ。“Continual”とは“継続的”を意味する。

ラストは空気が一変して、TM NETWORK最重要ソング「Electric Prophet」へ。“電気じかけの予言者”という意味を持つ本作は、TM NETWORKが歩んできたSF的かつシアトリカルなアーティスト性のすべて凝縮した作品である。そして、ラストシーンへ向けて金テープが2万人の客席へ向けて解き放たれた。これは80年代初期ライブでお馴染みの“金色の夢”演出だったが、最終日のみ復活された。

金色の夢:photo by Kayo Sekiguchi
金色の夢:photo by Kayo Sekiguchi

40周年ツアーながら、ヒットシングルの羅列という懐古主義に囚われることなく、自らやりたいことを意義ある実験性を持って挑戦していくTM NETWORKの凄み。彼らのライブにはMCもアンコールもないが、それはすべて作品性や世界観を第一に“TMらしさ”とはなんなのか? そんな自問自答してきた答えが本ツアーにあった。それは驚きを持って表現する、誰もに開かれた“ポップミュージック”という最上級のエンタテインメントだったのである。

……そして、TMらしからぬツアータイトル!?であった“YONMARU”の意味に込められた真意が、2024年“年末”に残されている。2024年12月31日、東京ガーデンシアターでのコンサートの開催だ。そう、まだまだTM NETWORKの40周年アニバーサリーイヤーは続いていくのだ。

photo by TM NETWORK
photo by TM NETWORK

◉TM NETWORKライブ情報

2024年12月31日(火) 東京ガーデンシアター

【商品内容】

『TM NETWORK 40th FANKS intelligence Days ~YONMARU~』

◉LIVE CD付き初回BOX

【内容】BOX仕様 / Blu-ray 1枚 / LIVE CD 2枚 / 2WAYアンブレラポーチ / オリジナルクリアファイル / スペシャルブックレット

初回BOX(MTRES-B2405)には12月31日に開催されるTM NETWORKのライブの先行応募シリアルを封入予定。

・価格:¥15,087 (税抜¥13,715) 

・発売日:2024年9月25日(水)

・品番:MTRES-B2405 / MTRES-C2405〜6

・POSコード:4582182630610

◉通常盤

【内容】LIVE Blu-ray

・価格:¥10,780(税抜¥9,800)

・発売日:2024年9月25日(水)

・品番:MTRES-B2406

・POSコード:4582182630627

◉Blu-ray&CD収録楽曲

Self Control

Maria Club

1974

Carry on the Memories

Confession

A Day In The Girl’s Life

Carol’s Theme Ⅰ

Chase In Labyrinth

Gia Corm Fillippo Dia

In The Forest

Carol’s Theme Ⅱ

Just One Victory

Coexistence

Whatever Comes

RAINBOW RAINBOW

TK Solo

Get Wild Continual

ACCIDENT

Electric Prophet

intelligence Days

TM NETWORK/TMN

小室哲哉(Key)、宇都宮隆(vo)、木根尚登(g)によるユニット。前身のSPEEDWAYを経て、1984年「金曜日のライオン」でデビュー。圧倒的なパフォーマンス、シンセサイザーを多く導入した前例のない音楽性、歌詞表現、ミュージック・ビデオに人気が集まる。2021年10月約6年ぶりの「再起動」を発表。2024年、40周年イヤーの活動に注目が集まる。

●TM NETWORK 

Xアカウント : @tmnetwork_2014

instagramアカウント : tmnetwork_id

TM NETWORKオフィシャル : https://fanksintelligence.com/

音楽コンシェルジュ

happy dragon.LLC 代表 / Yahoo!ニュース、Spotify、fm yokohama、J-WAVE、ビルボードジャパン、ROCKIN’ON JAPANなどで、書いたり喋ったり考えたり。……WEBサービスのスタートアップ、アーティストのプロデュースやプランニングなども。著書『ソーシャルネットワーク革命がみるみるわかる本』(ダイヤモンド社)布袋寅泰、DREAMS COME TRUE、TM NETWORKのツアーパンフ執筆。SMAP公式タブロイド風新聞、『別冊カドカワ 布袋寅泰』、『小室哲哉ぴあ TM編&TK編、globe編』、『氷室京介ぴあ』、『ケツメイシぴあ』など

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