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まさかHSPの考え方が「人間関係リセット症候群」につながる?陥る前に表れる不調について

精神科医しょう精神科医/メンタルドクター

こんにちは、精神科医しょうです。

HSPさんの多くは、真面目で責任感の強い方が多いため、人間関係においてストレスをためてしまうことがあるかと思います。

我慢を重ねた結果、今置かれている状況がイヤになり、突然周囲との関係を断ってしまう「人間関係リセット症候群」に陥りやすいといった傾向がHSPさんにはあると言えます。

しかし、人間関係をリセットした後、冷静になった時に後悔したり、罪悪感に苛まれ自分を責めたりしてしまう方も多いのだとか。

特に今のような環境が大きく変わる季節は、色々なストレスにさらされやすいため、突然、何もかもがイヤになってしまわないよう心身のケアが必要だと言えるでしょう。

今回は、HSPさんに現れやすい「人間関係リセット症候群」について取り上げたいと思います。

「人間関係リセット症候群」に陥る前に表れる心身の不調と言動とは?

人間関係において、苦痛を感じてしまう時はたいていの場合、心身に何らかの不調が表れるものです。

そのようなストレス反応に対して、何の対処もせず過ごしていると、人間関係をリセットしたくなったり、何らかの病を発症してしまったりなどしてしまいます。

では、具体的にどのような症状が表れた時に対処が必要になるのでしょうか。

・不安や虚しさを感じる

今自分が置かれている状況が意味の無いものに感じられたり、その場にいて不安や虚しさなどネガティブな感情を抱いたりしている場合は、心身がストレスを抱えているといえるでしょう。

・攻撃的な態度を取る

イライラすることが多く、周囲の人に対して攻撃的な態度を取るなどの言動が見られた場合は要注意かもしれません。

人間関係において、かなりストレスを感じている状況だと言えるでしょう。

・一人で行動することが増えた

人間関係リセット症候群に陥る前は、一人行動が増えるのも特徴の一つです。

「どうでもいい相手と一緒にいたくない」「ストレスを減らしたい」「一緒にいる意味がない」などの心理が働き、周囲と距離を取ろうとします。

HSPの考え方のパターンが人間関係にストレスを生む?

HSPさんの中には、人間関係による不調で悩むことは恥ずかしいことだと思っている方がいるかもしれません。

しかし、職場や学校での人間関係は時に、強いストレスを生み出しメンタル不調に陥ることもあります。

特にHSPさんにおいては「恥ずかしいこと」「自分で解決すべきもの」などとは考えず、周囲に相談し、自分の悩みを理解してもらうことで、ストレス軽減を図ってほしいと思います。

では、HSPさんが人間関係において、つい考えてしまいがちな思考のパターンについて紹介したいと思います。

・誰からも嫌われてはいけない

職場や学校でストレスなく過ごすには、周囲に敵を作らないことが最も大切だと言えますが、誰からも嫌われないようビクビクと過ごしていては、心が休まることがなくメンタル不調に陥りやすくなります。

相手からの何気ない言動に、「嫌われたかも…」と感じるばかりでは良い人間関係を築くことも難しく、自分を追い詰める結果になってしまいかねません。

・自分が我慢しなければいけない

HSPさんは他人ファーストの傾向がある方が多くいるのではないかと思います。

他人を思いやる気持ちや他人の立場に立った行動を心がけることができるのは、HSPさんの長所でもあるのですが、行き過ぎは禁物です。

他人を尊重しつつ自分の言動を大切にできてこそ、人間関係を上手くこなすことができるのではないでしょうか。

自分ばかりが我慢をしていても、いずれ限界がきます。

そうなる前に適度に主張をすることや、時には自分ファーストで押し通すことも必要なことではないでしょうか。

・人に相談するのは恥ずかしい

「こんなことくらいで…」「メンタルが弱いと思われたくない」など、HSPさんは人に迷惑を掛けたくないという思いから人に相談をすることが苦手な傾向があります。

相談することで「人からどう思われてしまうか」について極度に恐れてしまう傾向もあるため、誰にも相談できずに苦しさを一人で抱え込んでしまいます。

しかし、後になって「なぜ相談してくれなかったのか?」といった事態にならないためにも、早めに対処しておくことが求められます。

人間関係の悩みを軽減させるために必要な意識とは?

HSPさんの特徴は他人に共感しやすく、自分と他人との境界線が曖昧なことがあげられます。

他人と良い関係を築くためにも共感力はとても大切なことではありますが、共感力が高いと相手の感情が自分の感情のように感じられてしまうなど、無意識の内に振り回されてしまうことも多く、エネルギーを消耗してしまいます。

もし、他人の感情の影響を受けていると感じたら、すぐに自分と他人を線引きし、全く違った存在であることを意識してみると良いかもしれません。

まとめ

HSPさんだけではなく、誰もが人間関係に疲れてしまうことは、しばしばあります。

疲れてしまった時には、自分に合った方法で上手く対処していくためにも、今回の内容が参考になれば嬉しいです。

私のブログのテーマは、「他人軸でなく自分軸で気楽に生きる」です。

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精神科医/メンタルドクター

HSP気質とメンタルヘルスについて発信している精神科医。精神科外来で診療を行い大学で研究も行っている。instagramのフォロワー7万人以上。著書:頑張り屋さんのための心が晴れる本(KADOKAWA)、新刊:精神科医が教える笑顔うつから抜け出す方法(2023年8月16日発売)。私のブログのテーマは、「他人軸でなく自分軸で気楽に生きる」です。あなたはこんな悩みをお持ちではありませんか?「他人の顔色ばかりみてクタクタ」「自分の意思で生きられない」「いつも後悔ばかりでグルグル一人反省会」こんな他人軸の悩みでクタクタなあなたは、上記の私の名前をクリックして公式ブログから自分軸を目指しましょう♪

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