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夏は冷やして冬は温めて。包みを開くと現れる粋な演出が嬉しい土佐銘菓

decocookie和菓子研究家

今回ご紹介するのは、高知県の菓舗浜幸さんがつくる土佐銘菓「かんざし」です。かんざしは、高知県に古くから伝わる民謡「よさこい節」の歌詞にちなんだお菓子。

魅力的なイラストは、かっぱっぱーのCM(黄桜)の河童イラストで有名な漫画家、清水崑さんが描いています。

イラストが魅力的な土佐銘菓かんざし
イラストが魅力的な土佐銘菓かんざし

箱を返すと「よさこい節」の背景とお菓子の由来が書いてありました。

土佐銘菓かんざしの由来
土佐銘菓かんざしの由来

「よさこい節」

土佐の高知の はりまや橋で 坊さんかんざし 買うを見た よさこい よさこい

という冒頭で始まるよさこい節ですが、この歌詞のお坊さんは竹林寺の僧、純信という実在した人物。お馬という若い娘に恋をして、はりまや橋近くの小間物屋で、その娘にかんざしを買っという噂が流れたことにより、二人はかけおちしたという話です。

箱を開けるとお菓子が4つと、かんざしに見立てた飴が入っています。

土佐銘菓かんざしとかんざし飴
土佐銘菓かんざしとかんざし飴

こちらはかんざし飴。甘酸っぱいスモモ風味の飴です。おまけで一本ついていたものですが、かんざし飴だけでも販売されています。

かんざし飴
かんざし飴

かんざし飴の周りに結ばれていた紙を開くと、かんざし飴の由来が記されてありました。

かんざし飴の説明
かんざし飴の説明

外袋は箱と同じイラストが描かれており、お菓子を取り出すと、アルミホイルでしっかり包まれています。

ホイルで巻かれた銘菓かんざし
ホイルで巻かれた銘菓かんざし

ホイルを開いてみると、フィナンシェのように見えるお菓子が現れます。

フィナンシェに見える土佐銘菓かんざし
フィナンシェに見える土佐銘菓かんざし

しかし裏返してみるとアラ不思議、かんざし模様が現れます。このお菓子の表面にかんざし模様を付けるための技術開発に10年かかったのだそう。

かんざし模様のある土佐銘菓かんざし
かんざし模様のある土佐銘菓かんざし

割ってみるとマドレーヌのようなふんわりした生地の中に白あんが入っています。柚子やオレンジ果皮が使われているからか、しっとりとした生地からは柑橘系の香りがします。

かんざしを割ってみる
かんざしを割ってみる

お菓子の袋の裏側には、おすすめの開け方というイラストがありました。片手で持ちながらアルミホイルを半分剥がすというものです。説明に倣ってアルミホイルを剥がしてみると。

土佐銘菓かんざし、おすすめの開け方
土佐銘菓かんざし、おすすめの開け方

かんざしの一部が見えた状態で、手を汚すことなく食べられます。

公式ホームページによると、暑い季節には冷蔵庫でしっかり冷やしてひんやりスイーツに、寒い時期には外袋から出して、ホイルのままトースターで温めてホットスイーツにして食べると美味しいとのことです。

土佐銘菓のかんざし、よさこい祭りのある8月の手土産や夏の贈り物にいかがでしょうか。公式オンランショップからもお取り寄せが可能ですよ。

今回ご紹介したお店とお菓子

お店

浜幸(はまこう)

お菓子

かんざし 4個入 540円(税込)

和菓子研究家

YouTubeにて日本のお菓子と菓子作りを海外に紹介する菓子専門チャンネル「decocookie channel」を運営。伝統的な日本の菓子づくりだけでなく、今現在、海外で人気のある日本の菓子や知育菓子まで、幅広い日本の菓子を紹介しています。Yahooでは、奥深い和菓子を様々な角度からご紹介できればと思っています。

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