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ゴキブリが出たらどうしよう?! 一人暮らし 住み始めにしておきたい3つのこと

藤原千秋ライター、住生活ジャーナリスト
(提供:イメージマート)

一人暮らしなど、新生活が始まってしばらくの間は何かと忙しく、いろいろなことに手が回りきらないものです。

でも余裕のない日々、さらに害虫や臭いなどのトラブルが重なっては踏んだり蹴ったり!

害を発生させないのでメリットが見えにくいのですが、「予防」行為は、後の大ダメージを回避するための一種のタイムリープ策

住みながらでも負担少なくでき、かつ有効なトラブル予防のTipsを、厳選して3つご紹介します。

①ゴキブリが怖いなら、絶対に「毒餌剤」は置くべき ポイントは置き場と数 暗くて湿って温かい場所

②収納は全て「消毒用エタノール」で拭きまくれ 押入れ・クローゼット キッチンシンク下 玄関下駄箱

③とにかく下水には液体タイプの「パイプ洗剤(パイプクリーナー)」 水酸化ナトリウムが主成分

提供:イメージマート

①ゴキブリが怖いなら、絶対に「毒餌剤」は置くべき! ポイントは置く場所と数。暗くて湿って温かい場所が基本

「霊より変質者より、とにかくゴキブリが怖い!」という方は、男女問わず案外多いようです。

(筆者は、他2つと違い「ゴキブリに殺される可能性はゼロ」なので、さほど怖くはありませんが……)。

とりあえずゴキブリが出るのが嫌! なるべくか絶対にその姿を見たくない! のであれば、市販の「毒餌剤」の設置はマストです。

なかがわ なおきさんによる写真ACからの写真
なかがわ なおきさんによる写真ACからの写真

毒餌剤(どくじざい)は字の通り毒のエサで、目立たない黒色などの小さなプラスチックケースの中に仕込まれたエサをゴキブリに食べさせることでひっそり殲滅させるため、他のタイプに比べ生体も死骸も目にするリスクの低い駆除グッズです。

6畳のワンルームタイプでも最低6個(6箇所)は設置するのがポイント。多めの数と置き場のセンスが肝です。

ゴキブリはとにかく暗くて湿って温かく、かつ狭いところが大好きです。つまりキッチンシンク下、冷蔵庫裏、洗濯機周辺などは巣(溜まり場)になりやすいので置き場として最適。

古い建物で壁や柱に隙間が空いている場合には隙間が通り道になっている可能性がありますので、その近くにも置きましょう。

毒餌剤のいいところは、置いたら1年程度は置きっぱなしでも構わない点ですでも必ず翌年交換しましょう。

写真:イメージマート

②収納は全て「消毒用エタノール」で拭きまくる! 押入れ・クローゼット キッチンシンク下 玄関下駄箱

4月いっぱいは気温変動が例年大きいものです。冬物をたまに取り出したり、かと思えば暑くてウールの上着の顔も見たくなくなったり。

バタバタと脱ぎ着しているうちにクリーニングにも出し忘れ、けれども秋口に気づいてみると見覚えのない穴が空いていたり、白や緑色のカビが生えていたり、羽織ると妙にくしゃみが出たり、痒かったりなんてことがあります。

これは衣類を食う虫(イガ、コイガやヒメマルカツオブシムシ)の発生やカビの発生、ダニの繁殖などが懸念されている状態。押入れやクローゼット周りを「放ったらかし」にしている限り起こり得ます。

その他キッチンシンク下や玄関下駄箱などの扉のある収納部には、同様の虫、カビ発生のリスクがあります。

とにかく虫やカビの蔓延は避けたい! ならば「消毒用エタノール」で一度拭いておくべきでしょう

写真:イメージマート

キッチン用などでも構わないので「消毒用エタノール」を主成分とした消毒スプレーと、掃除用の使い捨てペーパー(キッチンペーパーでも可)を用意、収納部は台、壁、天井と角の隅々まで拭いておきます。

隅に溜まったホコリには衣類を食う虫の卵などがいることも多いのでキッチリ拭き切るのが大事。「消毒用エタノール」は揮発性が高く湿気を残さないのと、細菌やカビをとりあえず殺す効果があるのでマストで使いたい道具です。

ただ、樹脂コーティングされている合板部分やアクリル系の素材は白濁させたり割れたりすることがあるので素材には注意しましょう。広く拭く前に、目立たない部分で試し確認しておくといいでしょう。

zenfusuiさんによる写真ACからの写真
zenfusuiさんによる写真ACからの写真

③とにかく下水には液体タイプの「パイプ洗剤(パイプクリーナー)」 髪の毛も溶かす水酸化ナトリウムが主成分

住まいは新築でない限り、なにがしか前住者の影響が残ってしまっているものです。残念ながらその人が不潔な暮らしをしている人だったときなど一見、見えない排水の配管周りなどにクリーニングし切れていない汚れが残っている場合も。

キッチンシンク、洗面台、風呂排水口、トイレなど、暮らしの汚水が流れ込む「下水の入り口」からその下の排水部分に残ったそんな汚れは、新しく住んでいく中でもジワジワと異臭や害虫の発生という形で生活に不快感を及ぼす可能性があります。

なるべく入居してすぐのうちにこの部分にパイプ洗剤(パイプクリーナー)を適切に使うことで、前住者の残した抜け毛などヌメリ汚れ(タンパク汚れ)含め、害虫の幼虫や卵などまでを強力に溶かし、詰まりや異臭、虫の発生を予防することができます。

提供:イメージマート

とはいえ排水口からの悪臭は、下水の空気が上がってきてしまっている封水部分の異常であることも多いので、あまりにも続く場合は管理会社に連絡をしたほうがベター。

もし内見の時点でドブ臭さ、下水臭さが気になる物件であれば、住んでからのストレスが大きくなるので、チェックし、そもそもの契約を避けることも大切です。

家やその周りのニオイは住まいの安全を担保する重要な情報源なので、必ずマスクを外して確認してくださいね。

ライター、住生活ジャーナリスト

「家のなか」の事をテーマにウェブ、雑誌、新聞等で執筆。大手住宅メーカー営業職を経て2001年よりAllAboutガイド。主な著・監修書に『人生が整う 家事の習慣』(西東社)、『ズボラ主婦・フニワラさんの家事力アップでゆるゆるハッピー!!』(オレンジページ)、『この一冊ですべてがわかる! 家事のきほん新事典』(朝日新聞出版)等。2020年1月より東京中日新聞にてコラム『住箱のスミ』連載中。

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