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BLドラマ・映画百花繚乱 キスマイ玉森・宮田が“狂おしいほどの愛”を演じる『BE LOVE』が話題

田中久勝音楽&エンタメアナリスト

実写BLドラマ・映画作品に集まる注目。キスマイ玉森・宮田の美しく切なく、エモーショナルな世界を映す『BE LOVE』

今年は実写BOYS LOVE(BL)ドラマ・映画が百花繚乱、大きな注目を集めている。コロナ禍でネットでドラマを観る人が増えたこともあるが、タイ系BLドラマ「2gether(トゥギャザー)」がブレイクしたり、9月に公開された映画『窮鼠はチーズの夢を見る』(大倉忠義×成田凌)も好調、現在テレビ東京でオンエア中の“チェリまほ”の愛称で、海外ファンにも人気の『30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい』(毎週木曜 25:00~)等、他にも数多くの作品がリスナーを楽しませている。

そんな中で、映像配信サービスdTVで10月16日から配信がスタートした、Kis-My-Ft2の玉森裕太と宮田俊哉がW主演を務めるドラマ『BE LOVE』が、最終回(11月6日)に向け大きな盛り上がりをみせている。このドラマはdTVで昨年2月からスタートした、Kis-My-Ft2の冠バラエティ『キスマイどきどきーん』のドラマ企画第1弾として制作され、SNS上でもファン同士、このドラマで玉森と宮田にハマった人などの意見や感想が飛び交い、盛り上がっている。ドラマは2人のユニット曲であるアルバム『KIS-MY-WORLD』(2015年)に 収録された「BE LOVE」のほか、シングル『LOVE』(2018年)に収録された 「星に願いを」、そしてアルバム『To-y2』(2020)に収録されている「運命」の3曲を原案に構成したオリジナルドラマで、お互いを深く想い合う心情と衝撃的な結末が、ファンの間で話題を集めた“宮玉”の代表曲だ。その二人が脚本の監修を務め、二人のこだわりが隅々にまで反映されている。楽曲が持つ、美しく繊細な世界観を忠実に描き、「現実の世界」と「絵本のストーリー」が交錯しながら展開していく。楽しく、切なく、エモーショナルで、二人の心模様がきちんと映し出された演技が、儚く美しい。

ストーリーは―― 絵本作家「玉森裕太」と編集者「宮田俊哉」はともに絵本を仕上げるため海辺の別荘地でひと 夏を過ごしていた。2人は助け合いながら愛し合い幸せな日々を過ごすが、ある日玉森が交通事故に遭い、突然の別れがやってくる。宮田は悲しみに打ちひしがれるも、未完成のままの絵本を完成させようとする。そんな宮田に対し、姿は見えなくてもその様子を見守っていた玉森は、激しい嫉妬心の感情から、宮田を自分と同じ場所へ引き寄せようとする――。

原案になっている3曲のテーマ「結婚」「死別」「嫉妬」がドラマの大きな柱

原案になっている3曲の「結婚」「死別」「嫉妬」というそれぞれテーマが、ドラマの大きな流れを作っている。第1話のドライブ中の何気ない二人のやりとりから感じる深い愛、そして絵本を完成させるために訪れた海沿いにある宮田の別荘での、仲むつまじい日常がどこまでも“眩しい”。誰にも邪魔されない空間での二人だけの世界、という最高に幸せな時間に、第2話では突然玉森の死という悲劇が訪れる。深い悲しみの中で宮田は、もちろんその事実を受け入れられない。玉森もそんな宮田が心配で、いつも寄り添っている。もちろん宮田には見えないが、他の誰でもない玉森の“気配”をいつも感じている、感じていたいと思っている。宮田が“女性”とカフェで会っている姿を見つめる玉森の、寂し気で悲し気な横顔が美しく、ハッとさせられる第3話。明るい性格の宮田が見せる寂し気な表情と、悲しい空気が漂ってくる演技が、切ない。最終話の予告編が公開されているが、この女性が物語のカギを握りそうな感じだが、どんなラストシーンが待っているのだろうか。前半の幸せな時間と二人の親密さが、後半に待っている感情の大きな揺れに繋がり、そのメリハリに引き込まるはずだ。絵本が二人を出会いを作り、さらに二人の思いを引き離す大きなカギになっている。

男性同士の狂おしいほどの愛を体当たりで描き出す二人

“このままで、僕らずっと”というキャッチコピーが大きなヒントになっている。男性同士の狂おしいほどの愛を体当たりで描き出す二人。「絵本のストーリー」と「現実の世界」を行き来する、どこかメルヘンな薫りも漂うが、それが美しい二人が醸し出す空気感と融合し、諏訪雅監督(ヨーロッパ企画)が独特の世界観を作り出している。

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このドラマについて玉森は「宮田さんとのキスシーンは衝撃的な画だと思います。また3部作の曲が映像化されることに よって、2人の関係性がよりわかりやすく表れています。特に『運命』はライブでまだ披露していないのでその映像も見どころです。世界観が特殊なのでひとつの作品として入り込んで楽しんでもらいたいです。また初めての事がこの作品には沢山詰め込まれているので衝撃的な事が沢山あると思います。その辺りも楽しんで見ていただきたいです」と語っている。宮田は「僕はジャニーズ20年目でいろんなことがありましたが、今回は一番衝撃的な仕事でした。見どころは玉のシャワーシーンや、2人の出し惜しみ無しの体当たりドラマなので全話楽しんでもらえると思います」と、二人とも“挑戦”だったが、自信を持って“初めての世界”を描き切っている。

注目の最終話は11月6日(金)22時~配信される。

dTV『BE LOVE』特設サイト

音楽&エンタメアナリスト

オリコン入社後、音楽業界誌編集、雑誌『ORICON STYLE』(オリスタ)、WEBサイト『ORICON STYLE』編集長を歴任し、音楽&エンタテインメントシーンの最前線に立つこと20余年。音楽業界、エンタメ業界の豊富な人脈を駆使して情報収集し、アーティスト、タレントの魅力や、シーンのヒット分析記事も多数執筆。現在は音楽&エンタメエディター/ライターとして多方面で執筆中。

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