MLBで5年以上プレーしながら、ポストシーズンに縁がなかった日本人選手。現時点では大谷翔平もそう
メジャーリーグで5シーズン以上にわたってプレーした日本人選手は、2001~19年に19シーズンのイチローをはじめ、26人を数える。シーズンが連続しているかどうかは問わなかったが、ロサンゼルス・ドジャースのデーブ・ロバーツ監督は、この人数には含めていない。ロバーツは、選手としてメジャーリーグで10シーズン(1999~2008年)を過ごした。
26人のうち、約4分の3の19人は、レギュラーシーズンだけでなく、ポストシーズンの試合にも出場した。ちなみに、ロバーツは、1999年と2004~06年のポストシーズンに出場。2004年は、0勝3敗で迎えたリーグ・チャンピオンシップ・シリーズの第4戦、あと3アウトでシリーズ敗退の9回裏に代走として起用され、初球に二盗を決めた。そして、ヒットで同点のホームを踏んだ。ボストン・レッドソックスは、ここから8試合続けて勝ち、「バンビーノの呪い」を解いた。
一方、マック鈴木、長谷川滋利、大家友和、木田優夫、岩隈久志、川﨑宗則の6人は、5シーズン以上、メジャーリーグでプレーしながら、ポストシーズンの試合には出場していない。あとの1人は、大谷翔平(現ドジャース)だ。
今のところ、大谷は、6シーズンとも同じチームにいて、その間にチームが一度もポストシーズンに進めていないという点で、岩隈と共通している。岩隈の在籍前後を含め、シアトル・マリナーズがポストシーズンから遠ざかった期間は、現在のロサンゼルス・エンジェルスよりも長く、2002年から2021年まで、20年間にわたった。
今オフ、FAになった大谷は、ドジャースに入団した。岩隈も、その寸前までいったことがある。2015年のオフ、岩隈とドジャースは、3年4500万ドルの契約で合意に達した。だが、ドジャースが身体検査の結果に懸念を示し、契約は成立せず、岩隈は、マリナーズと再契約を交わした。その後、ドジャースは、2人の先発投手、スコット・キャズミアーと前田健太(現デトロイト・タイガース)と契約を交わした。
岩隈は、2016年に199.0イニングを投げ、防御率4.12を記録した。86勝を挙げたマリナーズは、ア・リーグ西地区の2位に位置したが、ワイルドカードをゲットしたのは、89勝の2チームだった。キャズミアーと前田は、それぞれ、136.1イニングで防御率4.56と175.2イニングで防御率3.48。ドジャースは、91勝を挙げ、2013年からの地区連覇を4に伸ばした。以降も、ポストシーズン進出を逃すことなく、現在に至っている。
大谷のポストシーズン出場なしについては、こちらでも書いた。