くつ王、ワクチン打ったってよ 一医療従事者の新型コロナワクチン接種体験記
2021年2月から医療従事者に新型コロナワクチン接種が始まりました。
筆者にも接種の機会が回ってきましたので接種の実際とその後の副反応の状況についてご紹介します。
ついに新型コロナワクチン接種の連絡が!
医療従事者に接種が開始されて1ヶ月・・・ようやく私にも接種の機会が訪れました。
所属する医療機関から接種日についてメールで通知がきました。
翌日、翌々日に体調不良になる人が多くなることが懸念されることから、接種は週末に近い曜日に設定されています。
私は新型コロナ患者を診療していることから、職員の中でも早めに接種できるように順番を配慮いただいていました。
まずは問診票を記入
接種会場に行く前に問診票をあらかじめ記入しておきます。
問診票に記載する内容は、
・新型コロナワクチンの接種回数
・住民票とクーポンに記載されている市町村が一致しているかの確認
・ワクチンの効果や副反応について理解したかの確認
・優先接種対象者のうち、どれに該当するか
・現在治療中の病気
・過去1ヶ月の体調
・今日の体調
・けいれんの既往の有無
・食事や薬剤でのアレルギー反応の経験の有無
・ワクチン接種後の体調不良の有無
・妊娠の有無
・過去2週間以内のワクチン接種の有無
についてです。
私の場合は、医療従事者として優先接種を受けます(基礎疾患もあるんですが・・・)。
体温を測定し、36.5度と平熱でした。
医師に問診票を確認してもらい、接種に問題ないと判断されました。
さて、いよいよ接種です。
あっという間に接種終了・・・あまりにあっけなく、痛みもほとんど感じませんでした。
ところで皆さん、この写真を見て何か気づきませんか?
そうです!
くつ王に接種している医師は、菅総理に接種した医師と同一人物!(同僚です)
これはプレミアム感満載です。
思わず接種後に報道陣にコメントをしたくなりましたが、残念ながら周りに報道陣はいませんでした。
ワクチン接種後15分間の経過観察
別室に案内され、15分間休憩します。
新型コロナワクチン接種後にアナフィラキシーを起こすのは、多くが15分以内だからです(食品や薬剤にアレルギーがある人や、アナフィラキシーの既往のある人は30分間休憩しましょう)。
部屋にも救急カートが準備されており、いつアナフィラキシーが起こっても対応できるようになっています。
幸い、私は何事もなく15分経過しました。
接種会場を出る際に、接種記録書をもらいました。
2回目の接種の際にも持参するようなのでこの記録書はなくさないようにしないといけませんね。
接種した当日〜翌日
接種した後に起こりやすいのはアナフィラキシー、血管迷走神経反射(採血した後とかに立ちくらみがしたり、血の気が引いた感じがする反応です)が起こりえます。
接種した当日から翌日には、
・接種部位の痛み
・だるさ
・頭痛
・筋肉痛
・寒気
・関節痛
・下痢
・発熱
・接種部位の腫れ
・吐き気
・嘔吐
が起こることがあります。
接種した当日は激しい運動は控えることが推奨されますが、それ以外は普通に生活して問題ありません。
一昔前はワクチンを接種した日はお風呂に入らないように、と言われていましたが、接種部位を強くこすり過ぎなければ現在は問題ないとされます。
さて、接種後しばらくは全く問題なかった私ですが、接種後2時間くらいでなんとなく手が赤いことに気づきました。
白い部分は、対比のために数秒圧迫して解除した部分になります。
なんか・・・赤くないですか。
これはまさか・・・副反応かッ!?
それともただの・・・気にしすぎかッ!?
周囲の同僚に見てもらったところ「まあ・・・赤いっちゃ赤いけど」と言われましたが、確かに赤いだけなので様子を見ることにしました。
この2時間後には元の色に戻っていました。
ワクチン接種とは関係ないかもしれません。
また接種後2時間くらいから、接種した左腕が重だるい感じがしてきました。
さらに4時間後からは接種した部位が痛くなってきました。
まあまあ痛いですが、痛み止めを飲むほどではありません。
寝るときに左側を下にして寝るとちょっと気になる程度でした。
接種翌日も接種部位の痛みと、接種した左側の肩が凝る感じが続きました。
しかし、日常生活に支障が出るものではありません。
「発熱して仕事を休めるのではないか」と密かに期待していましたが、ピクリとも発熱しませんでした。
この日もいつものように仕事をこなすことができました。
2回目の接種では副反応の頻度が高くなる
さて、私は今回1回目の接種では大きな副反応は出ませんでした。
しかし海外の接種後のデータでは2回目の方が副反応の頻度は明らかに高くなるようです。
1回目がほとんど副反応がなかったから次回もそうとは限りません。
2回目の接種の際にも体調管理をしっかり行う必要があります。
ほとんどの人は安全に接種できる
さて、このようにほとんどの人は新型コロナワクチンを安全に接種可能です。
すでに58万人の医療従事者が接種をしており、アナフィラキシーの報告はあるものの、順調に接種が進んでいます。
発症予防効果95%、重症化を防ぐこともできる、という素晴らしい効果があり、そして最近は感染そのものも防ぐことができるのではないかという知見も集まってきました。
自分が感染しにくくなるということは、周囲の人へも感染させにくくなることになります。ワクチン接種は自分のためだけでなく、自分の家族や大事な人を守ることにも繋がります。
新型コロナワクチンは日本国内での新型コロナの流行を収束に向かわせるための切り札ですので、ぜひ接種について前向きにご検討ください。
※食品や薬剤にアレルギーのある方、アナフィラキシーの既往のある方の接種は、効果と副反応のリスクを考慮した上で、かかりつけ医とご相談の上で接種をご検討ください