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【富田林市】近鉄長野線の喜志駅から富田林駅の間が高架になるようです。どんな感じか高架の上から見ました

奥河内から情報発信奥河内地域文筆家(河内長野市・富田林市)

富田林市内を南北に通っている近鉄長野線。私もよく利用する路線ですが、喜志駅と富田林駅の間の一部が高架線になり、6月に上り阿部野橋行き方向が切り替えられて高架線を走るそうです。

これは、渋滞緩和を目的として作られた美原太子線粟ヶ池バイパスが、現時点で近鉄長野線の踏切に邪魔されてスムーズに通行できないからで、その場所は奇しくもかつて喜志駅と富田林駅の間にかつてあった旭ヶ岡駅付近です。

高架線になったらどう風景が変わるのかそれも楽しみですが、そうなる前に歩いて高架線を見学するという無料見学会が行われるという情報をキャッチ。実際の高架線の上がどうなっているのか見学会に参加してみました。

ここは喜志駅です。駅の先(富田林駅側)を見ると、現在は大きく左に蛇行している線路が見えますね。あれが右手の高架になっている線路につながるわけです。

来月から阿部野橋駅方面の上り線路(右側)が利用され、来年には残りの左側の河内長野方面の線路も高架となります。

こちらが、見学会の会場です。受付開始の30分前に来ましたが、すでに行列ができていました。

最後方に並びましたが、このあと受付開始のころには数倍の人が後ろにつきました。「早い時間に行ってよかった」と、思わず胸をなでおろしました。

式典会場です。実はこのあと大阪府や富田林市の関係者の方が来賓として来られ、挨拶などが行われました。

高架の上にはヘルメット姿の人がいました。この時点では、工事関係者だけが上にいます。

10時になり受付が始まりました。

見学は3回にかけて行われました。

私は73番目でした。100番以内だと粗品がもらえるので、本当にラッキーでした!

裏には鉄道クイズなるものがあります。上がってから実際に探してみましょう。

式典では大阪府知事等の挨拶がありました。その後に知事や市長、国、府、市の各議員や近鉄関係者の人たちを交えての記念撮影会があったのですが、そこには富田林のキャラクター「とっぴー」をはじめ、大阪府のキャラクター「もずやん」が登場。

さらに高架完成によりその恩恵を受けるであろう南河内郡太子町のキャラクター「たいしくん」も登場しました。この後は、見学会に参加した子供たちも記念撮影に参加するという一幕も。

さて、いよいよ見学会がスタートします。右側の仮設の階段で上がりますが、その前にヘルメットと軍手を手渡されます。ちなみに軍手は持ち帰ることができました。

工事用の特別な階段なので、ちょっと緊張しました。

こんな風に上がっていきます。

さて上がりました。これが高架の上の状況です。すでに線路は敷設されていますね。

高架の位置からは粟ヶ池を完全に見下ろすようになるようです。その横には現在の線路があります。

正式にこの高架線が使えるようになると、基本的にそこに上がって見ることなどできませんから本当に貴重な機会。

この高架線による白い壁が、電車の車窓からどう見えるかですね。恐らくは同じ近鉄長野線の川西駅あたりに近いものではと予想。

ちょうど先ほど待機していた見学会会場を見ていると、「そこ、どきな。今電車が来るんだよ」との声。

「電車が来る?まさか高架線に!」もちろんそんなはずはありません。

すると、喜志駅から電車がこっちに向かってきています。声を出した人は電車の撮影をしたかったようです。

現在はこのように高架線のすぐ手前から電車はそれていきます。これが間もなくそのままこっちに向かって走ってくるわけですね。

さて線路に注目しましょう。線路とコンクリートの枕木はこのようにつながっています。

先ほどの鉄道クイズで出てきていましたが、①が答えでした。

その他こちらの3つの標識類。

こちらはATS(自動列車停止装置)。

勾配表(こうばいひょう)。

そして橋梁表(きりょうひょう)と、すべて発見しました。

最初に上り線だけ切り替えるという見学会。なぜ下りも同時にしないのだろうと思っていましたが、このように下り側にはまだ電車の運行に必要な電線がありません。設置等のスケジュールの関係で一気にとはいかないのでしょう。

2022.5.10 追記:下り線の開通に時間がかかる理由について教えて下さる方がいましたので以下に引用します。教えて下さりありがとうございました。

下りは、迂回の上り線路があって、交差する部分の工事ができていないから。

ところで、鉄道に関する見学会ということで、非常に専門的な質問をする人がいて、その場にいた鉄道関係者の人が答えているのを横で聞きました。

線路の上にはパンダグラフ(集電装置)につながっている電線しかないと思っていたのですが、じつはこのように3種類の線があるのです。

直接パンダグラフのところに電線を通すのではなく、2本ある線路の真ん中の黒い線(画像では右上に見えるもの)に電気を通すそうです。それはパンダグラフに直接電線を通すと線が摩耗するからだとか。

そのため真ん中の電線からパンダグラフと接触する線に電気を配っているようにしているのだそうです。ちなみに画像では一段低くあって左に見える黒い線は無線用なのだとか。

ということで出口のところまできました。ちょうど富田林方面から電車が走ってきましたね。電車が通過するのを見届けてから、高架から降りました。

この日は天気が良く、左側には金剛山も見え、素晴らしい見学会となりました。

こちらが先着100人に貰えた粗品です。いろいろありますね。ちなみに缶は災害用備蓄水で、5年間保存できるそうです。

近鉄長野線の高架化によりこの辺りの風景が変わりますね。ただ踏切がなくなることで、自動車の往来がスムーズになり、電車との接触事故の可能性がほぼ無くなるわけです。非常に住みやすい地域になったことは間違いありません。

ただ、来月の時点ではは上りだけなので、完全には解消されません。あと1年待つ必要があります。それでも半分の電車が高架に移動するだけで踏切が閉まる時間が半減する。それも大きいことですね。

また今回の近鉄長野線高架化に際してのイベントとして、6月11日から19日までの間、近鉄富田林駅南口前にある観光交流施設きらめきファクトリー(外部リンク)「富田林と近鉄展」が行われるそうです。

無料で参加できる記念講演(6月1日から予約受付)もあるそうなので、こちらも楽しみですね。

奥河内地域文筆家(河内長野市・富田林市)

河内長野市の別名「奥河内」は、周囲を山に囲まれ3種類の日本遺産に登録されるほど、歴史文化的スポットがたくさんある地域です。それに加えて、都心である大阪市中心部に乗り換えなしで行ける複数の大手私鉄(南海・近鉄)と直結していることから、新興住宅団地が多数造成されており、地元にはおしゃれな名店や評判の良い店なども数多くあります。そして隣接する富田林市もまた、歴史文化が色濃く残る地域。また南河内地区の中核都市として、行政系施設が集まっています。これを機会に、奥河内(一部南河内含む)地域に住んでいる人たちのお役に立つ情報を提供していければと考えています。どうぞよろしくお願いします。

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