今後は台風10号の最新予報に十分注意を。
北海道は1週間に3つの台風が上陸
11年ぶりに関東へ上陸(通過を除く)した台風9号は、東北地方を北上したあと、けさ6時頃、北海道の日高地方に再上陸しました。
これで北海道には17日の台風7号、21日の台風11号に続いて、わずか1週間で3つの台風が上陸したことになります。
北海道に1シーズンで3つの台風が上陸するのは統計史上初めてですが、それがわずか1週間の間に起こってしまったことの珍しさは何とも言いようがありません。
北海道は台風に加えて、前線の影響もあったため、記録的な大雨となった所が多く、このあともしばらくは河川の増水や土砂災害などに十分な警戒が必要です。
台風10号はジワジワと勢力を増す予想
日本の南にある台風10号は今後南西方向にゆっくりと進みながらジワジワと発達する予想で、あす以降、強い台風となりそうです。
これは8月に入ってから次々と台風が発生しては日本付近へ近付いているものの、そのほとんどが小笠原から東日本や北日本を指向しているため、西日本の南海上は台風でかき回されることがなく、海水温の高い状態が続いているためです。
台風10号の5日後(28日午前9時)の予報円は、直径が1000キロとかなり大きく、週末以降、台風がどこへ行くか、まだ非常に不確定な状況となっていますが、最悪な場合は日本付近へ戻ってくる可能性もあります。
週間アンサンブル予報では日本列島を北上へ?
複数の数値予報を統計的に処理し、単独の数値予報よりも確からしい予報(計算結果)を得ることをアンサンブル予報と呼んでいます。
簡単に言えば、複数の計算結果の平均場ということになりますが、そのアンサンブル予報で出された最新の予想天気図が上図です。
これによると、台風10号に相当するであろう低気圧が週末以降北上し、週明けにかけて本州付近を北上する予想となっています。
これは上空の流れが弱く、行き場をなくしていた台風10号が北から南下する偏西風帯に乗っかるように北上してくる予想となっているからです。
ただこれはあくまでも台風予報ではなく、アンサンブル予報ではこのような状況になっているということなのですが、もしこの通りに推移すれば、週末~週明けにかけて、非常に大きな影響を受ける恐れがあります。
今後、台風予報円が更新されるたびに週末以降の予報が計算に入ってきますので、最新の台風情報に十分注意をして頂きたいと思います。