【ほぼ日手帳とは何か】(その4) ほぼ日手帳の根底にあるコンセプト“消費のクリエイティブ”
今回は、前回の続きです。
『インターネット的』の第七章のタイトルは、「消費のクリエイティブを!」となっています。
消費をどれだけクリエイティブにできるか。そういう問題提起がなされています。たとえば、功成り名を遂げたときに、億ションと高級車ときれいな伴侶の3点セットで思考が止まっているのはどうなのだろうかという疑問。それに対する答え。それが消費のクリエイティブだと。
つまり、経済的に豊かになったとして、その時点でその豊かさは、典型的な三点セットの次元にとどまらない。そうではなく独自の豊かさを求めていく。
それが消費のクリエイティブだというわけで、その例として、映画「グッドモーニング、バビロン」に登場するイタリア人の大工が登場します。彼は、イタリアからの荷物としてシンバルを持参し、自らの脳内で演奏しているオペラの中でシンバルをたたくわけです。
また、モノポリー大会に参加したフランス人も出てきます。この人は必ずしもモノポリーが得意ではないのですが、オフタイムになったときにさりげなくピアノでジャズをひみせる。
つまりこういう例が、消費のクリエイティブとして語られています。
それは、ある種の教養であり、心の豊かさなのだと思います。
つまり、手帳においては、通り一遍のビジネス用の予定管理ツールというよりは、紙の記録媒体のいろいろな可能性を、関連するブランドや、周辺ツールにまで広げて考えたときに、どんな提案ができるのか。
現時点での
そしてあるいは、ほぼ日刊イトイ新聞が売っているものはほぼ日手帳も含めて、こういう考えが根底にあるのではないかと思われるのです。