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「1シーズンに3球団」の日本人メジャーリーガーは、筒香嘉智が何人目!?

宇根夏樹ベースボール・ライター
バスター・ポージー(左)と筒香嘉智(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 今シーズン、筒香嘉智は、タンパベイ・レイズとロサンゼルス・ドジャースに在籍した。ピッツバーグ・パイレーツは、3球団目となる。

 同じシーズンに、3チームのユニフォームを着て、メジャーリーグの試合に出場した日本人メジャーリーガーは、これまでに2人いる。2001年のマック鈴木(鈴木誠)と2017年の青木宣親がそうだ。鈴木は、カンザスシティ・ロイヤルズで15試合、コロラド・ロッキーズで3試合、ミルウォーキー・ブルワーズで15試合に登板した。青木は、ヒューストン・アストロズで70試合、トロント・ブルージェイズで12試合、ニューヨーク・メッツで27試合に出場した。

 また、1シーズンに在籍3球団は、この2人だけではない。2007年の大家友和は、ブルージェイズで10試合に投げた後、セントルイス・カーディナルスとシアトル・マリナーズにも在籍した。どちらの球団でもメジャーリーグには昇格できず、AAAで計7試合に登板した。2018年の田澤純一は、マイアミ・マーリンズで22登板とロサンゼルス・エンジェルスで9登板の間に、デトロイト・タイガースのAAA(とエンジェルスのAAA)で投げた。

 シーズンの前後の在籍は、ここには含めていない。例えば、2012年の五十嵐亮太は、開幕直前にパイレーツからブルージェイズへ移り、メジャーリーグでは、ブルージェイズとニューヨーク・ヤンキースでそれぞれ2試合に登板した。

 2001年の鈴木は、ロイヤルズでもブルワーズでも防御率5.30を記録し――56.0イニングと15登板中9先発も同じ――それぞれ2勝と3勝を挙げたが、ロッキーズでは防御率15.63に終わり、白星はなかった(どのチームでも黒星は喫した)。2017年の青木は、いずれのチームでも打率.270以上と8打点以上を記録し、二塁打は各チームで打ったが、メッツではホームランがなく、ブルージェイズでは三塁打と盗塁がなかった。

 今シーズンの筒香は、レイズ(26試合)でもドジャース(12試合)でも打点を挙げているものの、打率はともに.170に届かず、ホームランと三塁打(と盗塁)はいずれも皆無。4本の二塁打は、すべてレイズで打った。

 なお、こちらでは、パイレーツの野手事情について書いた。

筒香嘉智が入団するパイレーツの野手事情。一塁と三塁、レフトとライトのどこかに「空き」はあるのか

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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