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台風10号対策にモバイルバッテリーの充電を。停電後、ネットはスマホ頼り

篠原修司ITジャーナリスト/炎上解説やデマ訂正が専門
筆者宅のモバイルバッテリーたち。家族3人だとこれで2~3日分

 大型で非常に強い台風10号が今夜にも九州に最接近します。窓ガラスの補強や庭の整理などをしている方も多いと思いますが、モバイルバッテリーの充電も忘れてはいけません。

停電後の情報入手はラジオかスマホ頼りに

 今回の台風10号では停電が発生するだろうと予測されています。実際、大東島地方ではすでに970戸が停電したとのことです。

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 停電で困ることが情報を入手できなくなる点です。ラジオがあれば問題ありませんが、ないご家庭も多いはず。

 そのようなご家庭で頼れるものはスマートフォンです。

 停電でルーターが動かなくなっても、スマホがあればしばらくはインターネットが利用できます。親戚や知人との連絡もスマホを介しますし、暗い場所であれば懐中電灯の代わりとしても使えます(明るさは劣りますが、あるとなしでは大きく異なります)。

 そのスマホを停電後も充電できるものがモバイルバッテリーです。電気のあるいまのうちに、持っているすべてのモバイルバッテリーの充電をおすすめします。

電波が復旧しても電気は何日も復旧しないことも

 とはいえ、なかには「基地局が停電したら意味ないのでは?」と思う方もいるはずです。

 たしかに令和元年東日本台風では、商用電源が枯渇したことにより7~8割の基地局がサービスを停止しました。そのため、スマホが使えてもネットが使えない可能性はあります。

 ただしそれは停電直後の話であり、その後は徐々に復旧して使えるようになります。

 また、災害拠点病院や市町村役所のまわりでは停電後も最長72時間も予備電源で稼働するように携帯各社が対策を実施しています。

 稼働している基地局の近くに住んでいる、移動基地局車がきて電波が復旧した、基地局周りの電気は復旧したけど自宅はまだ、という状況において、モバイルバッテリーがあればスマホ(ネット)を利用できます。

スマホ充電のために並ぶ時間をなくそう

 なかでも筆者がモバイルバッテリーをおすすめする理由は、停電が長く続いた場合に備えてです。

 2018年の北海道胆振東部地震では、北海道全域で長期間にわたって停電が続きました。これによりスマホのバッテリーが切れる市民が続出しました。

 この問題に対応するため非常用電源のある市町村役所や携帯電話販売店などがスマホの充電サービスを提供しましたが、多くの市民が駆けつけ長い行列を作ることになったと報道されています。

 北海道全域がブラックアウト スマホ充電求めて長蛇の列:朝日新聞デジタル

 災害後の自宅まわりなどの復旧に時間をかけないといけないなかで、スマホの充電のために行列に並んで時間を消費してしまうのはもったいないことです。

 こうしたムダをなくすため、これからの時代は台風対策のひとつとしてモバイルバッテリーの準備を強くおすすめします。

ITジャーナリスト/炎上解説やデマ訂正が専門

1983年生まれ。福岡県在住。2007年よりフリーランスのライターとして活動中。インターネット(SNS)で起きる炎上の解説、デマのファクトチェック、スマホやガジェットの話題、生成AIが専門。最近はYouTubeでも活動しています。執筆や取材の依頼は digimaganet@gmail.com まで

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