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台湾タイガーエアが台北・宮崎間の新路線

宮崎紀秀ジャーナリスト
タイガーエアのHPより

 台湾のLCCタイガーエア台湾は、今年11月から台北と宮崎を結ぶ直行便を就航させると発表した。

 タイガーエアが18日HPで発表した。HPによれば、タイガーエアは就航から今年で10周年。九州では、福岡、佐賀に続くか所目の直行便の就航地となる。

 台北ー宮崎便は、週1便を予定。毎週火曜日の午前6:00に台北の桃園国際空港を出発し、宮崎には午前9:20に到着。宮崎からは同日午前10:10に出発し、台北に正午に到着する。

 タイガーエアは、宮崎を「古事記」の舞台として紹介。美しい海岸や豊かな自然の他に、宮崎牛やマンゴーなどの美食も魅力と紹介している。同チケットの搭乗期間は11月26日から翌年3月29日まで。HPから購入できる。

 日本人にとって台湾は人気の旅行先の一つだが、台湾人の日本旅行熱はそれ以上。台湾人の海外旅行熱は年々高まっているが、一番人気の旅行先は日本。

 台湾交通部観光署の統計によれば、今年1月から7月までに台湾から海外に出かけた人の累計は約984万人。7月だけで見ても去年に比べ30万人以上増えている。

 先に触れたように海外旅行先の一番人気は日本で、うち日本を旅先に選んだ人は約354万人。割合では36%を占め、続く中国(16.1%)、韓国(8.1%)を大きく引き離している。参考までに日本を訪れた台湾人を性別をみると、女性が約56%と男性を上回っている。

 ちなみに台湾を訪れる外国からの旅行客は、日本からが最も多いものの、割合としては15.7%で、続く香港(15.5%)、韓国(12.9%)と大差はない。台湾と日本の間での旅行熱は「輸出超過」という印象だ。

 台湾人の中には、日本へのリピーターも多い。大手旅行サイトの去年の調査では、人気の行き先として東京、大阪、京都、奈良、沖縄と定番が並んだが、今日では旅行サイトやインフルエンサーがこれら以外の都市や地方を取り上げることはもはや珍しくもない。航空会社としては、今後さらに拡大するであろう潜在的な需要を見据え、新路線の就航を決断したのであろう。

 今回のタイガーエアによる台北ー宮崎間の新路線就航は、台湾ではニュースでも取り上げられており、今後、日本への旅行熱に一層拍車がかかりそうだ。

ジャーナリスト

日本テレビ入社後、報道局社会部、調査報道班を経て中国総局長。毒入り冷凍餃子事件、北京五輪などを取材。2010年フリーになり、その後も中国社会の問題や共産党体制の歪みなどをルポ。中国での取材歴は10年以上、映像作品をNNN系列「真相報道バンキシャ!」他で発表。寄稿は「東洋経済オンライン」「月刊Hanada」他。2023年より台湾をベースに。著書に「習近平vs.中国人」(新潮新書)他。調査報道NPO「インファクト」編集委員。

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