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トナカイさんへ伝える話(105)無関心が放置するもの

小川たまかライター
2022年5月、筆者撮影

 社会問題と闘っている人にとって、世の中の無関心が何よりツラいとよく言われる。けれど、誰もが無関心なわけではない。ツラいのは、最も彼らの運動に関心を持っているのは、アンチと呼ばれる人々だからだ。

 そのアンチからどれほど粘着され、どれほど陰湿な攻撃をされるか。それを世間にまったくと言っていいほど気づいてもらえないことが、「無関心」こそが敵と言われる問題の本質ではないだろうか。

 問題を訴えるマイノリティへの嫌がらせは、無関心層の目にほとんど入らない。

 マイノリティはアンチが行うデマや嫌がらせの対応に時間を割かれ、問題をストレートに伝えることができなくなる。無関心な人たちへ伝わるのは、問題自体ではなく、活動する人たちがアンチへ抗議する様子だけであったりする。

 そう感じる出来事がここ最近いくつかあった。

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ライター

ライター/主に性暴力の取材・執筆をしているフェミニストです/1980年東京都品川区生まれ/Yahoo!ニュース個人10周年オーサースピリット大賞をいただきました⭐︎ 著書『たまたま生まれてフィメール』(平凡社)、『告発と呼ばれるものの周辺で』(亜紀書房)『「ほとんどない」ことにされている側から見た社会の話を』(タバブックス)/共著『災害と性暴力』(日本看護協会出版会)『わたしは黙らない 性暴力をなくす30の視点』(合同出版)/2024年5月発売の『エトセトラ VOL.11 特集:ジェンダーと刑法のささやかな七年』(エトセトラブックス)で特集編集を務める

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