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橋本の進化形タワマンは3室がバルコニーに面し、駐車場は機械なしで設置率4割以上

櫻井幸雄住宅評論家
バルコニーに3室が面したモデルルーム。「ブランズタワー橋本」で筆者撮影

 写真のモデルルームは、リビングのほか、2つの居室がバルコニーに面している。用意された間取りの中にはキッチンがバルコニーに面し、バルコニーに出るための勝手口が付いた3LDKもある。そして、バルコニーの奥行は2メートルとたっぷり……低層とか中層のマンションでも珍しいつくりを29階建てで実現するタワマンが現在、神奈川県の相模原市内で販売中だ。

 バルコニーに面した部屋を多くしているし、バルコニーがめいっぱい広いので、戸建てのような住み心地が実現する。これが、超高層マンション、いわゆるタワマンなのだから、驚く。

 加えて、駐車場の内容もタワマンとしては特殊だ。駅に近いタワマンは駐車場設置率(住戸数に対する敷地内駐車スペース数の割合)が3割未満になるのが普通なのだが、このタワマンの駐車場設置率はじつに43パーセントに達する。

 しかも、敷地内に用意される駐車スペースはタワーパーキングのように機械を用いるのではなく、すべて自走式駐車場と平置き。敷地内に3階建ての駐車場棟を設け、利用者は自分でマイカーを運転して、決められたスペースにおさめる。もしくは、舗装された地面に線引きされたスペースに車をとめる方式である。

 まったくもって、タワマンらしくない特徴を備えるのは「ブランズタワー橋本」。東急不動産他が事業主となり、京王相模原線橋本駅から徒歩4分となる、全548戸の大規模超高層マンションである。

 その商品企画には、郊外型タワマンの長所を活かす工夫やタワマン全体が抱える弱点を解消するアイデアがいくつも盛り込まれていた。

都心は夜景、郊外タワマンは昼の眺望が清々しい

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住宅評論家

年間200物件以上の物件取材を行い、全国の住宅事情に精通。正確な市況分析、わかりやすい解説で定評のある、住宅評論の第一人者。毎日新聞に連載コラムを持ち、テレビ出演も多い。著書多数。

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